Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

つづき

そんな内容でしたら、全く知らない中でもありませんので妙にサーヴィスしてしまうもので。土曜ということもあり片っ端からグラスで開けてあるアイテムはほとんどお出しした上でお好みのポムロールをセレクトしていただきました。
有名なシャトーではありますが、やはり一般にはまだまだ認知度は低くご存知ではなかったようですがセールス・トークが功を奏したのか、それともペトリュースのフレーズに負けられたのかではありましたが。メルロー種特有の甘く角の取れたスタイルに心穏やかになっていただけていれば幸いです。
ただ、さっきの一人でカウンターの端に座っていた女性を紹介してと言われたのですが、この辺りがラテン系の抜け目なさだと思われました。ちなみに「うーん、既婚者ですけど」と返答させていただきましたが。
さて、三夜連日のご利用をいただけたドクターにはありがたさが伝えきれないくらいです。スロー・スターターの私の1月を救う存在にまで感じられますが、今宵はお三方で。アラン・ロベールやレザムルーズ、クロ・ヴジョ’89までもが複線に感じさせられる最後のヴィンテージ’42でした。ディスカウントさせていただいたとは言え随分なもので、それに見合うクオリティではあったものの・・・・・・・・・。僅かに泡の存在を期待させる抜栓だったものの儚すぎるバブルで。ですが、お味はとてもとても洗練されていて蜜のニュアンスが嫌味では無く嫌味に感じさせない線の引き方でした。いろんな意味でぎりぎりの状態をキープしていたであろうポール・ロジェ、戦中戦火を生き延びたこの稀少なボトルは今年の早くも記憶に留めるべき1本だったのでは。
残念なことに私の不注意で後片付けをしている最中にこちらの空きボトルを落下破損してしまいました。本当の意味で、何とも儚く記憶に留めざる負えない1本に正しくなってしまいました・・・・・・・・・・・・・・・。
先生、明日は休肝日にされた方が。

               Sommelier R.Imamura