Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

弔いのワイン、バースデイのワイン

15日の水曜日は、あいにくの雨の中ご常連さんの動きも。
ある種対照的なゲストのセレクトされたワインは、どちらもボルドーでしたが意味合いにそれぞれが・・・・・・・・・・・。
・Chateau La Croix de Gay’82
彼女さんの数日おくれのバースデイは、ムッシュがこつこつ集められた’82コレクションの1本。まだ、お若い2人にはヴィンテージ’82は中々手ごわいプライスが掲げられております。値ごろ感のある、ポムロールのこのシャトーは約1年程私どものセラーにて出番を待ちわびており、しっかりと熟成しきっておりました。コーヒー豆のアロマを放ちながらも、奥からでてくる野獣系のブーケは複雑で今まで試された’82のなかでも良き思い出が紡ぎだされれば幸いです。(お食事は、あるホテルさんでおとりのようでしたが来年は是非私どもで・・・・・・・・・・)
・Chateau Palmer’75
グレート・ヴィンテージのマルゴー村の二番手。3本の買い付けもこちらでソールドに、瓶むらが感じられたこのワインもやはり引きが良い方は外れが無く。しかも、どうやらご親族にご不幸が先日あられたようで、ご実家の医院の設立ヴィンテージの’75を。開業立ち上げにご助力されたマダムの、早すぎる旅立ちに弔いのグラスを脇に置かれ。先日から、私の体調不良にわざわざ点滴までご足労をおかけしてしまったこのドクター、1歳年上なだけに人格的にも見習う部分も多く末永いお付き合いを・・・・・・・・。ちなみに、かのパーカーさんはこのパルメの’75にはポイント90をつけており私自身もブラック・カラントの濃厚なアロマを称えながらも次第にシャンピニオンや生肉などのスパイシーな印象を。威厳を感じさせる丸みのあるタンニンと滑らかな酸味とのバランスは社交界の貴婦人を・・・・・・・・。
さて、今宵も梅雨時のような気分の晴れないお天気ですがいかがなものか?

             Sommelier R.Imamura