Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

まさに秘薬

一月最終日は、声が出ない私に秘薬とも言うべきワインを飲ませて頂く機会が。この日は、兼ねてより一度お会いしたいと思う方がご来店に。東京で今、話題に上がるレストランのオーナーさんは、私の兼ね合いのあるお酒屋さん方にもよくよくクローズアップされ、私どものゲストにもご利用されている方も。とにかく、オールド・ヴィンテージのボルドーブルゴーニュがリーズナブルで約14万本のボトル・コレクションをお持ちらしく、中々いってみたいと思うお店が無い中こちらには興味がございました。
そんな彼がオーダーしたワインは、「高いよー」と言いながらも
・Vosne Romanee La Grand Rue’78
            Henry Lamarche
ロマネ・コンティとラターシュに挟まれた、この時期はまだプルミエのストーリー溢れる1本。さすがに素晴らしいワインを、嬉しいことに状態もすこぶる良好な、伸びやかなベリーの果実味が気分を一段と盛り上げ。おひとりでのご来店に、お手伝いしない訳にもいかず、気づいたら半分づつシェアしておりました。
ところが、これでは終わらず「次に行くべきお店を」と問われグランリュー’78の次のワインをお持ちの店など、京都にはあまり無いかと。仕方なく気心知れる、大好きなご近所のバーへと。困ったことにご案内したはいいものの、静かな店内に「少しだけ一緒に飲もう」との提案に提示されたワインの内容に断れませんでした。途中店に戻りながらも、ぶどうの蔵のゲストには申し訳ございませんでした。ちなみに、この晩の私どもの秘薬リストは
・La Tache’95 D.R.C
・Romanee St Vivant’96 D.R.C
・Echezeaux’94 Henri Jayer
コメントは差し控えようかと、とにかく若いヴィンテージのD.R.Cはほとんど試していないだけに、好い機会でした。また、このバーのストックの素晴らしさにも嫉妬を。よくがんばっているかと。そして何より、この状況で私の声が戻ったことにワインの偉大さを感じ、まさに秘薬かと・・・・。
それにしても、贅沢な夜では・・・・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura