Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

品性がとわれる?

12日の月曜日は、営業前に撮影がありゲスト数は少ないものの一息つくことも出来ない前半、中盤だった印象が。この日は大夫酔われたゲストが、他のゲストに対してご気分を害される発言をされたようで、この方がお席を立たれるトラブルも。ビストロにお席を変えて頂け事なきを得たのですが、私にも反省点が。とはいえ、この方お連れの女性2人もお酒が入っているとはいえ品性が問われる発言が多く、目をふさぐ行動も。お客様とはいえ、最低限のルールはお守り頂きたい! こんな気分を害された方でしたが 
・Chateau Pichon Baron’93 
・Chateau Mouton Rothschild’96 
の2本を。ポイヤックのグラン・ヴァンが少しでも心を癒す清涼剤であれば幸いです。熟成し丸みを帯びたピション・バロンの後にムートンの’96はスパイシーで、力強く、タンニンが熟れてはいるものの硬く、一級格付けの偉大さをはっきりと。ワインバーでは状態に難があるブルゴーニュが。
・Vosne Romanee Les Beaumonts’88 
                  Joseph Drouhin 
比較的お値打ちと思われたこのグレート・ヴィンテージは少し吹いた形跡をコルクに残し、通常より進んだ印象の酸化臭と味わいにも熱にあたったニュアンスが。残念でしたが仕切り直しに、もう1本 
・Gevrey Chambertin Clos Prieure’89 
                      Joseph Roty 
ジュヴレの名ドメーヌ、ジョセフ・ロティは丁寧な造りで認められる、特上の造り手。熟した肉厚な果実味が持ち味の彼のワインは、やや閉じこもっており、もう少しの時間が欲しかったのは事実ですが、グリオットの野性的なアロマは華やかで、アメリカン・チェリーのシロップ漬けのようなねっとりとした甘さは、また出会いたい特別な1本でした。寒さ厳しい今宵もグラン・ヴァンが暖かさを呼びよせてくれていれば幸いです。              
                Sommelier R.Imamura