Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

気持ちの伝え方

11月の最終日は、ワインバーはあと1組のゲストが来られていればと、対昨年比
に涙をのみました。ひとつ、ひとつの大切さを痛感する結果でした。ビストロは、
やはり苦戦しており納得いく数字には程遠いものの悩みながら12月のリベンジに
期待しております。さて、今宵はボルドー・スタイルが
・Chateau Brane Cantenac’88
・Chateau Boyd Cantenac’82
・Vigna L’Apparita’89 Castello di Ama
マルゴー村のグラン・ヴァン2本は格の優位性か、偉大なヴィンテージ’82よりも’88が力強く優雅に熟成しており、ボワ・カントナックからブラーヌ・カントナックへとお勧めして正解でした。イタリアの偉大なメルロー種のワインは?ゲストのご所望はオルネライアのトップ・キュヴェ「マセットー」でした。このワイン
の在庫は無く、変わりにお勧めしたのは、もう1つのカリスマ「ラパリータ」キャンティの特別な造り手アマは、メルロー種での1番煎じの評価を得、私はこの2つのワインのどちらかがリストに入っていれば問題なく思っておりましたが、もしも
前者のワインが手元にあればワインバーの今月の売り上げは違う位置になっていたでしょう。ナンセンスな話しですが、ここが勝負の分かれ目かと。この手のビジネスは資金力とソムリエのセンスも十分に問われます。とはいえ、このイタリア・ワインは12月の特集にもリコメンドされる世界に通用する高貴さを持つ1本です。
それから、今夜はなぜか泣ける思いに。以前より面識のある和食の料理人の方、とても立派な方で、頭もあがらないのですがいつも大夫酔われているのか、おっしゃられることが理解しにくいことも多く。ですが、なぜか心に響くお言葉を頂けることがたまに。今日もロマネ・コンティとペトリュースを引き合いに出され上手に、
私の涙腺にピンポイントの一撃でした。人の上にたたれる方は気持ちの伝え方もまた洗練されておりました。そして、本日は山口さんにも電話にてお話しする時間が
ありましたが、もちろん彼にも同様の存在感が。11月の〆には素敵すぎる夜でした。

Sommelier R.Imamura