Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ローヌの熟成

15日の火曜日は、賑やかな四条、川端の喧噪の前半の時間帯は、お人の出も激しく久しぶりに、ビストロのお手伝いで走り回ることも。ビストロが落ち着くと、今度はワインバーが満席に成り、御常連とのやりとりに追われ。京都の方々は、ブッシュさんどこ吹く風といった感じで男女の欲望に飲み込まれておられたかと。
・Les Forts de Latour’95
・Chateauneuf du Pape 
 La Grappe des Papes’86 Paul Jaboulet
ラトゥールのセカンドは、ほとんどのヴィンテージで格付上位のシャトーに匹敵するクオリティの高いワインで。その分、プライスもおのずと侮れないのですが、やっと10年の時間が見えてきた’95は、素晴らしく上質な出来の生産年で濃縮されたパワフルな甘味と骨格のしっかりとしたタンニンに支えられ、甘苦いモダンな
ボルドースタイルが見て取れます。
先日、ヴィンテージ’82でもご紹介できたポール・ジャブレは4年の時間差は予想以上に大きく’82の成熟しきった熟女の印象とはまた違い’86は、酸と甘味はバランス良く溶け込んでいるものの、全体の味わいを形造るタンニンは角は取れていますがガッチリと威厳を讃えておりました。それでも、やはり印象は良く貴重なローヌ渓谷のポテンシャルの高さを改めて感じ得る1本。
ちなみにこのワイン、私どものセラーにてロマネ・コンティを含む計7本の’87
のお嬢様のバースデイ・ヴィンテージをお預かりするゲストの抜栓でしたが、随分
久しぶりで、どうやらアスベスト処理のビジネスが大きな利益を生まれたらしく、
これをもとに世界中を飛び回っておられるようで・・・・・・・。
ご本人いわく、ゆっくりワインを飲む時間もなく善し悪しだとも。
年末の華やかなこの時期、少し思い切ってワイングラスを傾けるお時間をお作りいただければ幸いです。

Sommelier R.Imamura