Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

リストに必要な生産者

昨夜のようにパラパラと締りが無い感じのお店の状況でも、結局はご常連さんの動きがまとまった結果に。
中盤には肉体派のムッシュも少し馴染みに成られた感じで、後半はやはり叔父様方のお楽しみのお時間に。
・Laurent Perrier Brut’96
・Clos du Marquis’88 St Julien
・Puligny Montrachet La Truffiere’88 Etiennne Sauzet
とても大きなお体からの印象とは、裏腹の繊細なシャンパーニュに先入観は捨てなければと改めて感じさせられるムッシュの選択で。この辺りも気づけばヴィンテージが変更されており微妙に稀少な1本ではあったのでしょう。お次の1本はイメージ通りの若めのボルドー・グラン・クリュでしたので、イメージ通りの酒質ではありましたが。
さて、切り替えのような時間帯の1:00以降はお人同士の関係も複雑ではありながらも似通っておりある意味シンプルで。
先日よりクロ・ド・マルキをご所望されておられたムッシュは、今宵は何故か最初はお一人で。店内に問題が無いことを確認されてからいつもとは違うマダムをお連れになられ。セカンド・クラスとは言いながらも酒質は特級にも値する特別なラス・カーズの弟の偉大な’88は、果たしてどのような意味合いの立場に有られるのかは非常に興味深く。
珍しくブルゴーニュの白を。お連れのマダムに合わされてワインを選ばれるムッシュに好感を抱きながらも、このソゼのトリュフエールは出来れば使ってしまいたくない1本でした。先代の仕込んだ赴きある特別なこのボトルはエチケットのデザインからも手強さが伺えるもので、最近のシンプルなデザインからは想像も難しく。オールドのソゼはほとんど見かけなく、その上誰もが若い間の彼のワインは頑強過ぎて飲むべからずと口を揃えて。ある種、ブルゴーニュ白のワイン・ラヴァーからすればワイン・リストに1本は揃えたい通好みのドメーヌ。残念ながらこちらで終売で、また是が非でも手に入れたい造り手の一人かと。
開けたての焦点の定まらないばらつく酸に支配されていた彼も、気が付けば芳醇な蜂蜜の味わいを讃える上質なシャルドネに。

               Sommelier R.Imamura