Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

再会

相変わらずのゆっくりとした週半ばではございましたが、今宵は随分と久しぶりなお料理人さんとの再会がございました。また、新たな顧客への可能性を秘めておられる二度目のご利用のムッシュもまた。
・Ornellaia’88 M.L.Antinori
・Pommard Clos de Epeneaux’82 Comte Armand
私が学生時代にお世話になっていた和食の料亭の料理長さんは、数年前に麻布にて開業され一気に露出が多くなられた実力派の料理人さんです。まだまだ、若すぎた私にはこの方がおっしゃっておられることは良く理解がしきれないことが多かった気がします。社会人になってからも意見の相違は正直言うと・・・・・・・。ただ、今になってお気持ちの部分だけでも近づいていけるところも。少なくとも右も左も解からなかった私に声を掛け続けていただけたことに感謝の気持ちは。
そんな彼にご理解は別としても、サシカイアとの声がありましたがオルネライアを。確かに一番煎じはサシカイアでしょうが、感謝の気持ちはオルネライアに込めたつもりです。数字的にはやりすぎかもしれませんが。
ボルゲリのカベルネ・ソーヴィニヨンはピュアで陰鬱な香りは微塵も感じられません。ボルドーのより内向的に語りかけるスタイルとは、また一線を画します。それにしても、ややお強い気性は変わられずただある種の職人さんの特性のようには思いますが。それだけ凌ぎも削られているのでしょう。再会への橋渡しになっていただけた東京からのご常連さんの皆様には感謝いたします。
’82の女性を懲りずにもお相手を変えられながらもお連れになられるムッシュは前向きにワインの世界に入って行かれて。今回はブルゴーニュでしたがボルドーよりも、こちらの世界観も受け入れやすいのでは。完全に円みを帯びた葡萄のエキスは、体に染み入る熟成具合で。グリオットのアロマをふんだんに詰め込んだリキュールの如きこのポマールはプスドールと並ぶ特別なドメーヌです。次回はガヤを名指しされましたが、それもまた楽しみな1本でしょう。それにしても’82は末恐ろしいお相手ですよ。

               Sommelier R.Imamura