祇園街と言うエリアでは、その日その日だけでは全体像は全く見えてこないもので。昨夜も前半の寂しさとは、裏腹に深夜1:00を回ってからが本番のような状況でした。
それにしても、仕入れで苦しむ私を尻目にありがたいことですがボルドーの素晴らしいシャトーが。私のボルドー、メドックエリアのワインリストは赤の格付けシャトー61が見開きでおそらく80種以上羅列されております。(セカンド・ラベルとブルジョアも含まれますが)基本的には80年代や70年代を中心としますが中には’45であったり若い者では’03なども最近オン・リストせざる負えない時代になってまいりました。ただ、見開きの左手が五大シャトーと二級で右ページが3級から5級まででセカンドとブルジョアです。何故かここのところ、左ページばかりがつつかれるような状況に段々左右のページの詰まり具合がバランスが崩れつつ。最上のワインのテイスティングに喜びはひとしおですが、業者さんのプライス・リストを眺めると悩ましいハイ・プライスに躊躇ばかりです。
・Chateau Mouton Rothschild’94 Pauillac
・Chateau Leoville Las Cases’79 St Julien
左ページに位置する二本は、キャラクターと熟成感の違いを表現しながらも素晴らしい夜半の花街を彩るワインでした。お飲みの二組は今宵はどこかしら対照的ではありましたがボルドーを愛でる元気な紳士と言った感じでしょうか。ムートンは、やはりまだまだ熟成の階段をゆっくりと上がっていっている感じでしたが30年の時間のベクトルを刻みつつあるラス・カーズは、流石に格付け制度に不満を漏らすだけあり、もうひとつ上のヒエラルキーへと近づくクオリティはもちろん感じさせましたが・・・・・・・・・。
それでも、ヴィンテージの差もありながらも市場の流通価格でも歴然とトップ5は他を凌ぎます。最近ある京都の街場の老舗のワイン・ショップの方が「もう、五大シャトーには手が出ません」とおっしゃっていたのが私の脳裏を掠めておりました。
Sommelier R.Imamura