Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Sassicaia'84

月末最終日は、来月に期待しましょう!の気分がそこはかとなく流れていました。閉店間際の駆け込みにて、何となく存在感は見て取れましたが昨夜は嘗ての同僚のお別れ会にて連日の酔っ払いになってしまいました。
一人は以前お世話になった店舗の退職で、もう一人はイタリアへと旅立つシェフでした。どちらも私の20代後半の生意気盛りに共にワインを飲み続けた仲間だけに考えるところもあり、まだ若いカメリエーレの彼は早く職を見つけて欲しく。シェフに関してはイタリアの料理学校に行くようで、年齢的にもそろそろラスト・チャンスかもしれません。
このシェフは、とても人間的に気が合う奴で兼ねてより「一緒に働こうよ!」と声は掛けておりましたが私自身のビストロ閉鎖などで、彼は気を使い実現にはいたらなかった苦い思いも。一緒に働ければ紺野君にもきっとプラスの部分も幾らかあったはずですが。
そんな彼にはフィレンツェに旅立つ祝い酒としてトスカーナの特別を
・Sassicais’84 Tenuta San Guido
サッシカイア、イタリアワインの世界に通用することを知らしめたこの逸品は憧れに値するもので。ヴィンテージが1年ずれるととんでもない高額ワインになってしまうことがイメージから離れませんが・・・・・・・・。
やや凡庸のヴィンテージ’84にいたっては創造よりも若干硬さが支配しており、溢れんばかりの濃密な甘みとは行きませんでした。それでも例えイタリアンのシェフであってもこの作り手のヴィンテージはほとんど試す機会は無かったでしょう。何かの思いに伝われば幸いです。
もう一人の彼にはヴィンテージ’79のブルゴーニュを。何度か彼の産まれ年は一緒に飲む機会はございましたが、今回の1本は彼の抜栓でしたがコルクは無残にもソムリエ・ナイフを使うことも無くボトルの中へと落ちていきました。

              Sommelier R.Imamura