Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

酔ってしまう

静かな夏の夜は、お客様数は寂しさを物語るものの半年振りぐらいのご常連だったカップルに追いかけまわされる結果に。
・Champagne Bruno Paillard Premiere Cuvee (Demi)
・Ornellaia’88 Marchese Lodovigo Antinori
・Shefer Hillside Select Cabernet Sauvignon’96
・Gaia & Rey Chardonnay’00 Gaja (Demi)
・Batard Montrachet’82 Louis Latour (Demi)
これだけのボトルをお二人プラス私を含めて3人で、飲み干してしまう小さな飲み会のような状況に。プラチナの肝臓をもつマダムは未だ衰えず、ヴィンテージ’82の彼女は若さは当然ながらもアルコールの耐性が常人ではなく。
ハーフ・ボトルのシャンパーニュは、舌慣らしの爽やかな酸味であったことでしょう。
トスカーナの珠玉のボルドー・スタイルは、買収問題にゆれた特別な人気銘柄。熟成が進みつつあるもののピュアな果実香主体のブケはフランス・ワインには感じられ難い太陽がはっきりと感じられボルゲリ・エリアのテロワールが主張します。
ついに試されたカルト・カリフォルニアのお利口な銘柄”ヒルサイド・セレクト”。他のカルトのプライスの上昇に飽和状態が感じられるものの、現実的なこの作り手は賞賛に値します。ですが10年くらいの熟成はこのワインにとっては、まだまだ真価を発揮させるにいたらず。頑強さを誇示して。
バタールの比較対象になってしまったイタリアの最愛は、若いもののそれはそれで素晴らしく。アンジェロの祖母と娘の名を冠したこの白ワインの熟成のピークを味わってみたく。残されること無く飲みつくされる人気の1本。
やはり時の重みを感じてしまうヴィンテージ・ワインはガヤと並べると色調だけでもオーラが違う。アロマが一段とステージの違いを感じさせ、飲み込まずしても官能的な拡がりがあり鼻腔を支配いたします。白ワインでありながら黒トリュフのアロマを持ちアカシアの蜂蜜のニュアンスを振りまく偉大なグラン・ヴァン。ラスト1本になりました、ヴィンテージ’82の彼女に捧げたい最後の1本なのですがムッシュ如何ですか?
               Sommelier R.Imamura