Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ヌーヴォーとグランヴァン

16日の水曜日は、前半と後半がとても対称的に。後半はヌーヴォーの解禁ということもあり、カジュアルに今年の新酒をお祭り騒ぎでたのしみました。ワインバーもお陰様で満席の華やかな一時を。ビストロも玄関のポスターに釣られたのか、団体さんも含めてごったがえしておりました。昨年もそんな印象でしたが、利益のでない還元の企画と思ってネガティブに考えていましたが、終わってみると何か特別な充実感があるもので・・・・。普段は、少しでも4番バッターの役割を果たすべく、頭の中にはポリシーと数字が入り乱れているのですがヌーヴォーはシンプルで
真っ直ぐな気持ちに成れるところが素敵かと・・・・・・・。
ちなみに、前半の泣く子も黙るワイン達は
・Echzeaux’98 Dujac
・Chateau Margaux’87
・Pavillon Rouge Chateau Margaux’85
・Chateau Latour’75
19:00ごろより、動き始めたカウンターはマルゴーの彼女のご機嫌いかんでは
!といった不安もございましたが、セカンドとトップキュヴェの流れは贅沢この上なくソムリエ冥利に尽きる2本で。ドゥジャックはピノ・ノワールの深淵さを最も
表現する、憧れのドメーヌ。特にこの’98のエシェゾーは若さは残すものの、余韻に引きずられる黒砂糖のごとき甘さにハッとさせられる文句なしに「うまい」と
いってしまうバーガンディーボルドーの’75は賛否あるヴィンテージなものの
私の経験ではラトゥールには、これまた一点の曇りのない思い入れ有る1本。市場
で見られたラトゥールには、たまたまプライスの折り合いがつかず我が家のセラー
からリストのバランス造りにお持ちした内情はあるものの、やはり期待は裏切らず
30年の時のうつろいも、まだまだ彼には衰えなど微塵もかんじさせず、活き活き
とした酸と綺麗に溶け込みつつある甘味のなかのタンニンは、ヌーヴォーのそれとはまた違う魅力あふれるフィネスを讃えておりました。
あと、本日は興味とお祝いを兼ねて昨日オープンされた柳さんのお店に伺ってみました。久しぶりの彼の色気のある物腰に感じ入るところもございましたが、まだゆっくりとスタートされているようでした。
さて、ヌーヴォーは少し残っております明日からはグラスかボトルでお楽しみ頂けます、1年に1度くらいはいかがでしょうか?