Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

驚きのピュリニィ '83

「今月のグラン・ヴァン」は、“ピュリニィ・モンラッシェ '83.ロベール・アンポー”・・・毎月、お楽しみにされて、心待ちにしておられたお客様が今日、早速お見えになった・・・。
熟成の白ワインは、貴腐以外、チョット高めの温度のほうが美味しく飲めるので、いつも通り16度のセラーから出して、ワインクーラーに五分程度入れてテイスティングしてみた・・・。黄金色の眩い輝きに、少しおとなし目のトップノーズ・・・少しステアーすると、徐々に香りは広がって行く・・・しかし、口に含むと、この温度にしては、酸に乏しく、ややもすると「甘く」感じる・・・“素晴らしい ! ”18年の時を感じさせないボリューム感・・・ふと、脳裏をよぎったのが、五年ほど前にテイスティングしたことがある“ モンラッシェ '83.ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ コンティ”・・・他のワインと明らかに違うのは、そのブーケにある特徴的な“プリチュール・ノーブル”、圧倒的な「貴腐香」・・・「'83」は、天候に恵まれた年で、「完熟遅摘み」をワイン造りの原点とするD・R・Cに至っては、「'83」には「貴腐ぶどう」が混じる・・・シャルドネのティピカルな「ハニーライク」を越えた“アカシアの蜜”のブーケ、少し時間がたった辺りからようやく広がる「熟成の世界」・・・「'83」は、実は私の結婚年で、「夫婦の熟成」は、恥ずかしながら、このワインに勝てそうにない・・・。