Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ボルドーでバースディを

中国の石油関係の国有企業の社長さんが私利の目的でラフィット’96などを買占めしていたようです。ネット上で話題になってしまい解任されたようですが。確かメルローが壊滅的でカベルネ・ソーヴィニヨンがほとんどを占めたヴィンテージ’96だった記憶があります。記事では日本での小売り価格が1ボトル¥15万から¥30万だそうです。それは怒るか・・・。

で昨夜の若い彼氏をお連れになられたマダムのボルドー
・Chateau Berliquet’03 St Emilion
・Chateau Grand Mayne’99 St Emilion
どうやら祇園町から離れられ、お母さんが経営される西大路のお店でお気張りになられているようで。今宵は、彼氏のお誕生日のようで随分お若い方ではありましたがお仕事は大工さんで中々の男前のお考えも。適度にお話も盛り上がり、結局サンテミリオンメルローながらもパワフルな2本を飲み込むことに。
焼けた年、そんな表現がぴったりの’03は果実の甘みが明らかに熟れており。たっぷりの豊満なスタイルは失礼ながらもマダムのそれをイメージさせます。
流れでのグラン・メイヌ’99、実は昨夜グラス・アイテムで抜栓され1杯だけ使用しておりましたが非常に硬くむしろ’03よりも閉じこもる味わいにワインの難しさを感じておりましたが一晩息を吹き返したこのボトルは非常に右岸のスタイルを如実に表現しておりました。
気になっていたピーマンやトマトの香りも消え失せており、墨汁やインクの香りを立ち上がらせながらもしなやかにして洗練された世界遺産の街サンテミリオン瀟洒な佇まいを。
〆のグロのマール・ド・ブルゴーニュの’85を気が付けば数杯飲み込んでおり長い長い晩に目出度くも終止符が。

     Sommelier R.Imamura