Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

'96

ああ、何とも解からないもので週末の金曜日は期待通りのゲストの足が見えてこず。パタリパタリとお越しの方々も前半と後半のみで中盤に意外に。
・Cabernet Sauvignon Block8’03 Hendry
・Nuits St Georges’96 Bernard Martin Noblet
・Santenay’96 Yves Girardin
大阪からのムッシュは、向かいのクラヴのお姉さんと。残念なことに豪華な門構えのこちらも今年いっぱいにて閉店されるようで、この縄手通りも何だか如何わしい店舗に囲まれる流ればかりに。
とにかくパワフルでエキス分に支配されるべきこのヘンドリーのブロック8。上質なカベルネの濃密さと樽のニュアンスが同時に攻めてくる、圧倒的な赤ワイン。ハーフ・ボトルながらも未だ飲み頃には。ただ、徐々にその良さは見えてきておりますが。
年配のドクターでしょうね。リストの中から正に上手に選ばれているような。確かに意地悪なくらいのワイン・リストの中からこの1本と言うのは、かなりワインへのご興味がおありの方でなければ難しいでしょう。ですが、見るからの物腰と柔らかいお人柄からこちらとて納得の選択と思われました。
儀式的なテイスティングにも臆さない辺りにもご経験が伺えます。
村名が為せる飲み頃に美しい輝きが。お帰り際の”入り口が入り難いところが・・・”との一言が申し訳なく。
いやはや、随分ご無沙汰でした。お預かりのラフィット’82を飲んでしまおうかと思いながらも。
ただ、’74産まれのムッシュは偶然先にお席を立たれた’74の他のムッシュとはかなり対照的にこの間に身を固められる手続きを。おめでとうございます、とやっと言わせていただけました。かなり長い間こちらが急かすような表現もございましたが、4月の式ともう新居の購入まで。このご時勢ながらもいずれは為されることなのでしょうから。
何かお祝いをさせていただくことも出来ませんでしたが、今宵のサントネイはこおちらも村名のチャーミングなピノノワールの愛らしい世界感を十分に表現しております。うーん、またお足が遠のかれてしまう顧客がお一人増えてしまうかな?私よりも大きな住宅ローンを組まれておられるので。失礼。

           Sommelier R.Imamura