Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

オールド・ヴィンテージに於ける概念

非常に考えさせられる晩になってしまいましたが、結果的には苦しみの9月ながらも少し月末に貯金が出来るのでは?と状況の変化に。
・La Tache’73 Domaine de la Romanee Conti
・Chateau Leoville Las Cases’59 St Julien
・Jacques Beaufort Brut’91
名古屋からの年に何度かの大切なゲストは、お取り置きのラターシュ’73を。随分このヴィンテージのDRCもラターシュも扱わせていただく機会がございましたが最近はラターシュは久々であった気が。楽しみなご予約であったことは当然ながら、ただ今回は’70年代前半のやや難しい出来のブルゴーニュの状態に物言いを付けざるは・・・・。コルクの状態は素晴らしく期待を掻き立てながらもテイスティングの香りにて、やや真剣さと慎重さを。まさしくランシオと言うか。明らかにピークは過ぎてしまい、余韻に膨らみの欠片も。辛うじて残された甘みのニュアンスに個人的には飲み込めるものの、御代を払われる立場であれば・・・・。”うーん、微妙だな。進んでおります”正にそんな表現にてテイスティングをしていただきましたが。”残念だ!シチューにしましょう”そんな表現ながら悪びれられずにおられるムッシュに申し訳なく。まあ、千度こんな経験はされておられるムッシュとマダムながらも”今村さんの責任ではありませんから”とのマダムのお言葉も含めて当然のようにボルドーにて唯一お許しいただけるグラン・ヴァン・ド・レオヴィル。最高の当たり年の’59をせめてもの変わりに為らないかとお開けさせていただいた次第で。
これがダメならもう閉めて今宵は飲もうか!とのお言葉でしたがやはり偉大な生産年は活き活きと力を漲らせ。未だに若さをも感じさせる石膏の芸術作品の如く。
ああ、業者さんの前向きな対応にも安堵いたしましたが難しい部分かと。答えは出し切れないものの出来る限りの誠意はお見せいたします。
今宵、そんな流れからも結局途切れることなく少ないながらも4:00までカウンターに立ち続けながらも芸妓さんのお好みの熟成のシャンパーニュに最終はレーメイのムッシュに奇遇ながらもカウンターでの何度かのお顔見知りのマダムにムッシュもごちゃ混ぜにてシガーの紫煙4本が騰がる濃密な晩に・・・・・・。
Sommelier R.Imamura