Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

梅雨らしく

今年は梅雨らしさを痛感させられる晩がこれまであまり無かったような。昨夜は夕方にバケツをひっくり返したような豪雨もあった為か、相変わらずの魔の月曜日に。確かに個人的にもあの雨を見れば外で食事と言う気にもなりにくいかと。現にお越しのゲストの中には大阪からで雨の様子はまったく感じられなかったとのご意見も。
・Lynsolence’98 St Emilion Grand Cru
有る程度、何度かお相手もこなしお好みが見えておられるゲストの場合はお勧めという形でお任せいただく状況は多いでしょう。そんな中ではやはり現実的でありヘヴィー・ローテーションのアイテムが。
ネット市場では、サンテミリオンの出来の良いこの’98のリンソランスは私共のリスト価格とまでは行かないでしょうがそこに近い数字が掲げられてもおり。ワインの価格はパソコンを開けば全て閲覧出来る時代でもありますが、色々な形での仕入れルートは存在するものでしょう。そして上手に一気に購入出来ればなおさらですが。
メルロー100%のしなやかさに熟れたタンニンが心地良く右岸のエレガンスを感じさせてくれるこのグラン・クリュ。自宅セラーでケースで届いた時には随分場所をとるものと閉口しましたが、もう数本の世界かと。そろそろ大切にセールスする時期かと。
それにしても右岸の格付けのトラブルは長引いてますな。結局’96の時の格付けに戻ってしまう様子です。昇格したトロロン・モンドとパヴィ・マカンは複雑な気持ちを抱かざる負えないでしょうが、何処の世界も利権が絡めば難しい問題が発生するものなのですね。特に僕が感じたのはヴァランドローのテュヌバンさんが”ワインの格も重要だが、次代に残す土地としての値段がグラン・クリュ・クラッセとグラン・クリュでは比較にならないので”と言う表現に現実を感じました。確かにもうヴァランドローなどトップ・クラスのワインはボトル単体ではもう十分な価格でしょうし。まあ、それでもこのところのその上の特別なステージにいるシュバル・ブランとオーゾンヌのプライスにはもう手が出ませんが。特にオーゾンヌには・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura