Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

やはり微妙な金曜が

ここのところ渡辺ソムリエールの出勤の金曜は好調だったのですが、やはりと言うか久々の閑散の晩に。前半の相性の悪いゲストに気持ちも萎えながら1:00を回るまで動きは。結局、ソムリエールは1:00を待たずして帰宅しましたが後半には、ご常連さんが数組。これが解かれば留めておいたのですが・・・・・。
・Chateau Clerc Milon’91 Pauillac
一気に届いたボルドーの値ごろ感のある1本で。そろそろ待ちきれずに使用し始めております。先日のポンテ・カネ’87などもそんな内のひとつ。異常に高騰の流れは落ち着きつつあるものの、現実的なグラン・ヴァンは国内にはほとんど。グラスで使用が出来るものでも正直還元の意味合いも含めた価格の設定かもしれません。
そんなことも含めて今回の狙いは、グラン・クリュ・クラスでは’93’91’87などが複数シャトーで。また、クリュ・ブルジョアでは’86などの興味深いヴィンテージの段階まで。
個人的には、現時点での’91ヴィンテージのポイヤックの優しく熟れた段階のタンニンの質感に好感を。おそらく’90では価格が数倍の違いを生み。’92であればやや弱気なコメントを強いられるでしょう。そんなバランス感覚を持てば、ヴィンテージ’91は活躍の場所は広いかと。
インクのような香りを感じさせながらプルーンの果実的なニュアンスを経てシャンピニヨンなどの湿った感覚を。開けたては、まだ緊張感を帯びているのですがこのヴィンテージの面白さはデキャンタージュ後からぐんぐんと。一気に豹変する妖艶さに驚かされるのでは。パワフルさだけに囚われない、ワインの質感を求められる方にはお勧めしたい。
随分と祇園界隈の桜も満開へと春が。意外にそんな時に弱い私共ですが、土曜日は期待したいものです。

               Sommelier R、Imamura