Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Dujac

中盤からご常連さんの流れが少しづつ。比較的、穏やかなものの最上のブルゴーニュにも出会える素晴らしき晩だったのでは。
・Henri Giraud Fut de Chene’98
・Charmes Chambertin’86 Dujac
普段は幾分カジュアルなお召し物のムッシュもビジネスの総会では、流石にネクタイを締められていたようで。市場にも玉数は落ち着いて来た様な気がするアンリ・ジロー。レスプリを試され感心されたムッシュは、少し贅沢にプレステージを試されました。若さは否めない、クリーミーな泡立ちのコクの中に隠しきれない新鮮で溌剌とした青りんごの酸の味わいに圧されはしたもののグラスの中でゆっくりと変化し始める姿には将来の期待感は大きく。現段階ではほとんど熟成した彼らのこのキュヴェは見つかりませんが、少しづつ余裕を見つけてはセラーの奥に忘れるぐらいの感覚でストックしておければ・・・・・・。
ブルゴーニュの赤の中でアペラシオンよりも造り手としておそらく最も心奪われるドメーヌでしょう。ましてやドメーヌものであればなおさら。’80年代でしかもグラン・クリュのデュジャックは、中々見つからない出来れば全部買い占めてしまいたいぐらい彼のピノノワールは妖艶な麝香のニュアンスに華やかなブーケをいつも閉じ込めて。まだまだ、後20年後でも素晴らしい熟成を歩んで行くであろうチャーミングなシャルム。ここにも決めての酸は力強くバランスを引き寄せるようなアクセントではありますが、続く果実の柔らかく洗練された甘みに彼本来の絹の如く紡ぎだされる味わいが。
’05ヴィンテージではロマネ・サンヴィヴァンまで購入した彼らの状況は楽観視されるかのように思われます。でも、高額すぎて手がでませんでした。個人的にも村名クラスの彼のボトルは毎年少しづつでも西村さんに分けていただく屈指の。
今宵も贅沢な極みかと・・・・・・・。

               Sommelier R.Imamura