Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

アルザス

連日、遅くまでのお付き合いになってます。少し週末にかけて疲れてきたと言うか睡魔に襲われる時間帯が。花粉症が影響しているのでしょうか?それとも燻らせるシガーの疲労感からの問題なのでしょうか・・・・・。
・Chateau Beaumont’03 Haut Medoc
・Altenberg Bergheim’01 Marcel Deiss
数年前に訪問が叶ったこのシャトーは、嘗ては中々の硬さを備えたボルドーのお値打ちの印象がございました。その為、焼けたヴィンテージ’03も期待をしておりましたが以前のテイスティングでは、意外に洗練されしすぎてしまい穏やかな味わいに。価格と照らし合わせると、まあ十分な味わいながらも時代や経営のヴィジョンでも酒質は変貌していくものなのでしょう。ピカピカに磨かれたこのシャトーのテイスティング・ルームが脳裏に浮かびながらも、ドクターに品が無い口説かれ方をされている若い女性のMRさんの苦悩がひしひしと。
もう、帰ろうかな。と2:30過ぎに扉がひらかれ。フランス人のムッシュは今宵も福沢さんを数枚つかんでお越しに。今宵はブランを、特集のアルザスからと言うのもありがたく特上の造り手マルセル・ダイス。彼のましてやグラン・クリュは白ワインの優美さをはっきりと感じさせてくれる味わいを持ち。甘口の貴腐にも通じる濃密な果汁は何ともトロリとし、そしてしつこくなく。深夜にこの味わいは、癒される瞬間で蜂蜜の如く体に染み込んで行く誘惑的なワインで。ロック・フォールとのマリアージュは言うまでも無く、そしてモンテクリストのNo2もまた力を漲らせながらグラン・クリュに寄り添い。
そういえば今宵も祇園街では火事が。すぐお近くのテナントさんからの出火に、騒がしく消防の方がバタバタと。少し早めの祇園街の出勤時間帯でもあった為、喧騒に包まれていましたが。古い建物が乱立するこの街は、しばしば火災も。気をつけなければ・・・・・・。もし、その時はやっぱりロマネ・コンティを抱えて逃げるのだろうか。

           Sommeleir R.Imamura