Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

芳香

何気なく出勤時に店内の香りを。昨夜の洗うことが出来なかったグラスの中のワインから漂う赤ワインの芳香は実に贅沢で。ただ、当然ゲストがお越しまでにこの散乱するグラスを噴き上げなければならないのは昨夜もこの数日同様に最終はシガーまでいただき半ば仕事を放棄するような帰宅をした事実が。月曜日は動きが有る時と無い時では比較に為らないものですが、昨夜は中盤からありがたく。それにしても日に二回のご利用の祇園街のお客様は、楽しみ方を十二分に心得ておられ。
・Ninquen Cabernet Sauvignon’04 Mountain Vineyard
・Chateau Haut Bages Averous’88 Pauillac
バイ・ザ・グラスの定番に定着したチリのパワフルな1本。些か刺激が強すぎるくらいの硬さに特に開けたての味わいには、舌が疲れてしまう感覚も。ただ、祇園街のお姉さん方や元気な叔父様方には一様の評価を。21:00ごろの男性お二人でのシュチュエーションと1:30を周るお姉さん3名を伴われるどちらでもこの同じ銘柄を。早めの時間帯に男性とでしたら重々理解が出来。後半はそうですね、お元気なのが手に取るように。そして次への復旋としては意味があったのかも。
最近は比較的柔らかめのボルドーの熟成やブルゴーニュまで守備範囲を広げられその味わいの違いに興味とそしてお連れのお姉さんのワインに対する嗜好の変化が見て取れる辺りに喜びを持たれるムッシュ。気が付けば20年目を迎えた”倹約家のムートンのセカンド”でも失礼かもしれないが単体で飲むと「ひょっとしたら?」と想像すらしてしまうほど上質なこなれたブーケを。ブルーベリー・ジャムのニュアンスが迸り、直にモカ、カカオと典型的なクラシック・ボルドー。反応も上々で、ただ何となく面白いのが大抵の方の表現が美味しいと言うのがイコール「飲みやすい」と言うフレーズがあまりにも良く聞かれるのが、何となく不思議です。聞いたりはしませんが、飲みにくいワインってそんなに存在するのだろうか?
まあ、いいや。

             Sommelier R、Imamura