Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ワインの命

月末が予想以上に動きが少なく。中盤からのゲストにワインの御代の先払いが発生し今宵辛うじてと言う感じでした。
・Chambolle Musigny’90 Comte Georges de Vogue
・Fume Blanc’83’75 Robert Mondavi
ブルゴーニュの価格も当然驚愕なものになっておりますが、先日の方は名古屋よりはリーズナブルだと。今宵の彼女は東京の方が安いと。理解は出来ますが残念ながら安売りが趣旨では無いですし、大きなサイズの歴史あるレストランさんには確かに敵わない状況も致し方なく。
貴重なヴィンテージ’90のヴォギュエ、こちらで最後の1本でした。まだ、溌剌とした味わいも残しながらも18年も経過したボトルですね。この頃はボルドーより酸が豊かなブルゴーニュの方が強固な印象を一段と強めております。ザクロの果実のニュアンスが綺麗でフッと浮かび上がる薔薇のアロマに気を獲られます。また、いつか出会うことが出来るのでしょうか?これもまた忘れがたい1本で。
病み上がりのマダムですが、幾分柔らかめの白を。辛口のフュメ・ブランのオールドは数年前に苦い記憶がございましたのでテイスティングは慎重に。以前は’87でもう可哀想なぐらいの味わいでしたが意外にも’83は素晴らしく。甘みも十分で熟成したシェリー香はシャルドネにも劣らない複雑なブーケを漂わせ。気を良くした勢いで’75も。こちらはギリギリの印象で、お人を選ばざる負えない特殊な状態で。まあ、この8年の差は大きいのでしょう。どちらのコルクも完全な状態でしたがソーヴィニヨン・ブランのワインとしての命が20数年生き続けているのが、ましてやカリフォルニアのこの時代のものでしたので。
ただ、今宵もまたもやマダムの体調が優れなくなられたのは申し訳無く・・・・・・。

            Sommeleir R.Imamura