Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

強敵

昨夜の宇治川の花火は、やはり強敵でした。前半の静けさは、お一人の男性二人での叔父さんの時間帯になってしまいました。当然お二人は花火のことすらご存知無い方でしたが。
・Chateau Pichon Laland’92 Pauillac
・Chambertin Clos de Beze’84 Drouhin Laroze
・Griotte Chambertin’98 Ponsot
お一人でもボトルを開けていただけるのは、少しお近づきいただけたのかな?と嬉しく思う機会です。ましてやグラン・クリュのボルドー。その上ピション・バロンの’87と悩まれており、どちらが好き?との返答に私の好みをご理解していただけた辺りも。
’92はもう楽しめる段階に。特に伯爵婦人はメルローがより助長してくれている為。奥ゆかしい力を主張しながらも、柔らかく魅惑的なアロマにボルドーでも特別な造り手を感じざる負えません。ただ、最後の1杯が異常に華やいだ印象を与えてくれ、別の意味で儚さを感じ。
ブルゴーニュの彼女は、私どもの前のお店で今宵の最後は果たせなかったようで。私も失礼ながら個人的にはソムリエールの「グラン・ヴァンは扱いません!」と言う表現には賛同出来ず。それぞれではございますが、何の為にソムリエで在るのかが見えてこない気が。
そんな今宵はクロ・ド・ベーズを。ただ、正直に抜栓前からネガティブな部分もお伝えしていましたが本当に駄目とは。ヴィンテージの問題とドメーヌの問題はお伝えしましたが、クロ・ド・ベーズでも残念な結果に。
仕切りなおしは曰くつきのグリオットを敢て。彼女のポンソの引きが良いのを知っていたので。’97とは比較にならないぐらい充実した果実味で細やかなタンニンのバランスも良く、造り手に似ると言うかソヴァージュの長髪にアルマーニのスーツを着こなすローランさんのイメージと今回は嫌味な程合致してしまいましたが・・・・・・・・。
結局1:00以降は満席で、祇園街のお客様は本当にはっきりされておられます。ただ、今宵は満足行く結果は得られませんでしたが。

              Sommelier R.Imamura