Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

そして、今宵もグラン・ヴァン

何故か集中するゲストのご来店は、ありがたいもののいつもバランスがとれたらなあと贅沢な悩みですが。
今宵も素晴らしきワインを幾つか。祇園祭が終わってからの遠方からのご常連さんも多く。
・Chateau Canon’78 St Emilion
・Chateau Palmer’82 Margaux
・La Romanee’62 Leroy
こちらのムッシュがお越しのときは、必ずと言ってよい程お姉さんのヴァースデイ・ヴィンテージが。流石にシャバル・ブランには「こら!」と言われましたが・・・・・・。通好みのこのシャトーですが、この1本は妙にラベルに汚れが。ヴィンテージや表記されるものは、はっきりと認識出来るもののシミが多く。申し訳ないお伝えをしながらも、ゲスト側はこれくらいの状態の方が逆に嬉しい様子で。
もうすぐ大代を控えるこのヴィンテージに華が咲く瞬間ではございました。メルローらしく力を蓄えながらもベルベットの如くツルンとした甘さに思わず”ホー”とつぶやいてしまいましたが。
吉野からのムッシュの珍しい当日のお電話に今宵の楽しみも倍増しており。これまた珍しくボルドーを。このところの’82の応酬に次の手が苦しく為るもののありがたく。ポイヤック村のヴィンテージの印象が強い’82ですがマルゴーでもトップ・クラスは見劣りなど。未だにタンニンの強固さは、当たるものの十分に熟れた質感としなやかな果実の充足感は流石の一言かと。
お一人でもこの後、クリュッグのハーフまでいかれる辺りはお約束どおり。実は夏風邪をひいておりました私には、お薬関係のムッシュには申し訳ないのですがワインが秘薬になりました。
それとゴディバのお土産ありがとうございます。贅沢なコーヒー・タイムを家族でひと時過ごさせていただきました。
今宵のクライマックスは、ロマネ・コンティの隣の畑から。嘗てのブシャールのイメージに食傷気味のワイン・ラヴァーも多いでしょうが、流石にルロワはシャネルの香水のような華やかさはあまり感じられないものの味わいが何ともエレガントに。彼女自身語っていたようにロマネ・コンティとラターシュの違いがエレガンスだと。当然ポテンシャルは有り余るぐらいの畑ですから綺麗に熟成をすればロマネ・コンティと見まがうほどのワインになってもおかしくないでしょうが。また、出会うことが出来れば・・・。
Sommelier R