祇園祭の閑散とした状態が嘘のような、祭り明けの賑やかさで。今宵も兼ね合いも含めたご常連様が
・Chateau Beychevelle’83 St Julien
・Chateau de Fonsalette’88 J.Reynaud
以前は祇園街でワイン・バーを任されていたソムリエの彼は、お店を転々としながらも私共はしばしばご利用いただけ。かつての自分をと言ったら失礼かもしれませんが少しデリカシーに・・・・・・・。
まあ、若い頃は勢いも必要でしょう。そんな彼のセレクトはジロンド河を行く船の帆を敬意を持って下げさせるシャトーのベイシュヴェル。一昨年の訪問は、その美しさにボルドー・ワインの持つ歴史と文化的なエッセンスを突きつけられたような。何よりもバランスが取れた味わいに洗練の極みを。
それにしてもここのところボルドーばかりが空き瓶で目立つような。
先日のセギュール’82の出張のお支払いを兼ねてお越しいただけたムッシュのお人柄に頭が下がります。売り掛けとは実に不安なもので。そんな今宵はローヌの特別を。考えようによってはローヌはボルドーに匹敵するぐらい何とも高価な造り手がひしめいているのでは。このジャック・レイノーもその一人で何度かこの”つぶやき”にも登場しておりますがそろそろ在庫も底をつきそうになって参りました。先日の’86に比べるとやはりやや若さが感じられるもののローヌ特有のムンムンと放ちだされる野獣系の香りは一段と顕著に。ヴィンテージのキャラクターがはっきりと表現されるこの’88は粗目のような甘みと円い酸が特徴で。
それにしても以前は、贅沢にもグラスでも使用したりしていたこのフォンサレット。もったいないことをした、と後悔はやはり先には・・・・・・・。
それと祇園街のお客様で”男性と女性、どちらの味方なの!”と言う質問は・・・・・・・・・。正直、中立としかお答え出来ないので。基本的には。
Sommelier R.Imamura