Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

勝利の美酒

昨夜も暇でした。何とも悲しげで気づけば全てのゲストが男性で。珍しいこととは思いながらも、後半は不覚にもゲストに気遣われてしまうほど酔ってしまいました。そのワインは
・Clos Vougeot’88 Anne & Francois Gros
・Pinot Noir’92 Robert Mondavi
ここのところ何となく寂しげに感じられていたドクターでしたが、今宵は勝利の美酒を。内容的には少し控えさせていただいて。
夜半ごろのお一人でのご来店に、リストをご覧になられていたのでお付き合いさせていただくことに。
ただ、勝利の美酒と言うと個人的にはシャンパーニュが。リクエストはブルゴーニュ・ルージュ、リッシュブールとこのクロ・ヴージョを選択肢に挙げられておられたので’93のジャン・グリヴォーよりは間違えなくジャン・グロの意思を継ぐアンヌ・フランソアを。まあ、彼女のリシュブールであればこの上ない極上の美酒ではございますが・・・・・・・・。
それでもグラン・クリュの’88ですし期待に違わない、のっけからの芳香が。柔らかく包み込まれる果実味に男二人で飲んでいることを忘れてしまうほど。どこかにアンヌがいるのではないかと感じられる質感が。ストレートに果実の旨みが表現されるブルゴーニュに求める全てが封じ込められたかの・・・・・・・。
調子付いた二人は2本目へと。お次はカリフォルニアへと、やはり’92はまだ若さを漲らせており。ただ、段々と時間の経過と共に纏まりが出つつ。濃縮された正にカリフォルニアに求める太陽を感じられるピノ・ノワールカーネロスのやや冷涼さも表現されているもののブルゴーニュの’88の後にはやはりフランス人とアメリカ人の女性の姿が交差するように脳裏を。
ちなみに本日西村さんがこの空き瓶を見て目ざとくもう1本の注文を得て変えられました、流石。
そんなこんなで、最終はムッシュに大丈夫かと心配されながらも今宵を終えました、大変失礼を・・・・・・・・。
どちらにしても勝利の美酒は極上かと。

             Sommelier R.Imamura