Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ブルゴーニュの偉大なワインでも

ロマネ・コンティの悩みを抱えながらも昨夜は、ブルゴーニュの日に。
・Vosne Romanee La Montagne’89 Clavelier
・Griotte Chambertin’96 Ponsot
・Charmes Chambertin’76 Joseph Drouhin
ロマネ・コンティに手付けを打たれたパワー系のご職業のムッシュは、気がかりなのが毎回祇園のお姉さんが変わられること。お人柄的には説得力があられるものの、この点が私としてはリスクを大きく感じる所以です。まあ、奥様ともご利用いただけているので最終的には見えてくる部分もあるようで無いような・・・・・・。
そこでヴォーヌ・ロマネは、偶然でしたが引かれ合う物語とはそんなもので。クラヴァリエの’89はヴィンテージのスタイルの印象とは少し異なっておりましたが、未だに酸の美しさは健在でブルゴーニュの片鱗を。
吉野からのご常連さんは、以前お試しいただいたシャンベルタンのイメージも持ちつつポンソのグリオットを。チェリーの野生的なニュアンスを表現する看板的なこの畑ではございますが、テイスティング後お手元へとお渡ししてしまいましたが期待するものでは無いと個人的な判断で下げさせていただきました。西村さんには申し訳ないですが、やはり基本的には健全であればお商売的にはOKなのでしょうが気持ちが入ってしまう方や兼ね合いには私には甘さがあるかも知れません。¥40,000−もいただくボトルがグラン・クリュの香りなどの姿が全く見当たらない酸とタンニンの塊では。ただ、劣化したと言う部分は明確には見出せないものなのも事実でしたが。結果的に背負われた西村さんには、また借りが。
変わってお勧めさせていただいたのはかなり熟成したシャルム。ゲストにはここでもラッキーな部分を差し上げる形でしたが、お客様には罪はございませんので。期待通りの熟成したドルーアンはグリオットの厳しさとは対照的にややサイズは小さいものの華やいだ香実のアロマと酸の溶け込み方は印象的で。
テイスティング能力のみで無く、その状況に於いてゲストの気持ちをどれだけ自分に置き換えるかでまた次のアプローチも変わってくるものでしょう。ただ、金銭的に酒販店さんだけにリスクを背負わせてしまうわけにはいかないのも大切なところですが。今回は西村さん、ごめんなさい。 Sommelier R