Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

瓶ムラ

三月の最初の週末は、ゆっくりと。やはり後半勝負の今宵でしたが本日は穏やかなほうで。一時の立ち回りの難しさは露呈されましたが・・・・・・。
さて、今夜は以前扱った際に評判とはややイメージの異なるスタイルに個人的にはあまり好みでないものが印象を大きく変えてくれた1本に。
・Gevrey Chambertin’96 Geantet Pansiot
このところ媒体を解して評価と人気が随分上がってしまったこのドメーヌ。近年のヴィンテージに於ける評価が対象ではあるでしょうが、約10年前のヴィンテージは正直酸の欠如に野暮ったい繊細さとは程遠い感覚が得られたものです。そんな印象を持ってしまうとリストの片隅に置かれた存在になってしまいジュヴレ・シャンベルタンだけでも10種以上はあるためお勧めからは外れてしまい少し長居をするアイテムになってしまっておりました。
そんなワインがゲストの目に留まる時は一言だけ”やや繊細さには欠けますがたっぷりとしたヴォリューム感が感じられるワインです”と付け加えることに。ものは言い様なのですが、快い返答でお試しに。
ただ、これが意外にも前回とは比べ物にならない落ち着きと柔らかい膨らみが付け加えられ印象を覆され。中々美味しい状態にあるじゃないか!と心弾ませながらのホスト・テイスティングのコメントを待つことになりました。ノーが出るはずも無く、このワインも嫁ぎ先が決まり東京からの観光を兼ねたゲストのお二人の彩りに添えられました。
それにしても、瓶ムラがあるのは当然理解はしておりますが印象が180度変わることは珍しく。日々ワイン自体もボトルの中で変化しております。
後こちらは京都駅に隣接されるホテルさんのコンシェルジュさんからのご紹介だったのですが、お付き合いはあるもののご利用いただいてないスタッフの方も多くどの様な基準でお勧めいただいているのだろう・・・・・・・。

                Sommelier R.Imamura