Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

気分良くワイン・バーを使われて

お正月明け初日の昨夜は、早々とご挨拶代わりのご利用が幾つか。
毎度思うのですが、無理にされる必要は無いのですが私共をも楽しく仕事をさせていただけるゲストがおられるもので。私のようなまだまだ若いソムリエには諸先輩方から「まだまだ、色々な経験をしないと」とお叱りを受けそうですが、今宵は中々素敵なゲストが。
お初のお相手だったのですが、嫌味の無い感じでワイン・リストをさらりと眼を通され、コースのお料理をオーダーされワインに関してはお連れの方のプロヴァンスの旅の思い出を話され南フランスのワインをまず眺められ。コスト的に合わないものとヴィンテージが理想的では無かった為、お次の選択肢がローヌへと移り。その上で、正直¥15,000−くらいで幾らかの熟成感があるもので本当のお勧めを。との問いに、スマートさが感じられとても好感を抱きました。
当然、正直に答えるしかなく通常でしたら在庫の状況など考慮するのですが本音のやりとりに。
・Chateauneuf du Pape’94 Chateau de Beaucastel
ジャック・ペランはこのエリアでも模範的な造り手。13種の葡萄を栽培しているらしく酒質にも伝統的な味わいが感じられます。今宵の1本には、コルクがかなりドライな印象がございましたがのっけからのアロマの広がりにインクや丁子、ムスク、カブトムシのような香りが溢れておりこれは期待ができるぞ!と口角が上がる笑みが出てしまうものです。ゲストにも上々の反応があり、途中のアナゴのバロティーヌにはグラスでブルゴーニュの白が添えられたものの上手にメインのお肉まで引き伸ばされたものです。途中テーブル席でお話のお相手は普段はあまりさせていただかないものの、今宵のゲストには良い意味で引き止められる状況もございました。
中々、文章ではイメージは湧かれないものでしょうがお互いのツボにはまるやり取りには、これからのお付き合いが期待されるものです。
そして、この日も初日から4:00を超えるゲストのお相手が過酷ではございました。

               Sommelier R.Imamura