Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

解らないもので

月曜日の週初めは、先週の金曜日にもご利用いただいたムッシュが前半の成り行きをご覧になられておりました。常識的には週末の金曜日のほうが動きは出るものの先週は寂しく大きなブレーキに悩まされましたが、解らないもので昨夜の月曜日は前半より立ち振る舞いに困難さとゲストをお断りしなければならない状況も。
そんな昨夜はスペインの素晴らしい新興勢力と後半のすれ違いのスリリングなゲストの入れ替わりに傍観者的な感覚を。そして極上のシャンパーニュが。
・Finca Dofi’96 Alvaro Palacios
・Alain Robert Mesnil Tradition’85
スペイン南東部に位置するプリオラートから造られるモダンなスタイルのワインたちが以前はボッタリとしたエレガンスに欠けるワインが多かったスペインの現状を変えました。ガルナッチャと言う葡萄を用いボルドーにも共通する高貴さを纏う品質に熟成の意味が見て取れます。ウニコだけが最上級だった嘗ての位置づけはパラシオスやピーター・シセックなどの素晴らしい生産者達により見過ごせない国のひとつです。
日が変わるころから、祇園らしさが華やいで。芸妓さん方が時間差で出入りされ共通の方の話題にハラハラさせられ。らしい感じのお茶のxxxの世間話を聞きたくもなくても意見を問われかわすことに必死でしたが、こちらさんがお席を立たれてすぐに若宗匠のご来店は予想できる事態でした。
その直後に最もご贔屓の芸妓さんのご来店でしたので三組の絡み合う微妙な時間帯に事なきを得ましたが。
最終はこちらの方の特別なアラン・ロベールが。メニル・トラディションは現行が’86と言う稀有な存在の生産者。この’86は正直私好みではないものの’85は極上で。もう出会えないかもしれないヘーゼル・ナッツのような独特のアロマを放つこの秘薬は、以前はギガルのシングル・ヴィンヤードのオールドしか愛でていただけず苦渋を飲んだあのムッシュもどうやらコレクションされてるようで。ですが’86だけのようで’85はすでに飲みつくされた様子。あの方とご一緒なら一段と魅惑的なシャンパーニュであることは間違えなく。当然のようにご一緒させていただき後半の飲酒量が大幅に増加してしまった私が本日もウコンを注入したことは当然でした。

           SOMMELIER R.IMAMURA