Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

シンデレラ

昨夜の営業は、雨降る微妙な状況にも関わらず少なからずの集中する時間帯が。
今月の特集のローヌの逸品とボルドー右岸のシンデレラ・ワインが。
・Hermitage Sizeranne’89 M.Chaptier
・Chateau de Valandraud’97 St Emilion
やっと眼に留めていただけローヌの出番かと思いきや、普段はボルドーが中心のこのゲストには一応ケアを兼ねて助言はいたしました。全く異なるキャラクターだと。それでも、決して敬遠するようなワインでは無く出来ればトライしていただきたいワインのひとつ。ましてやシャプチエが作り出すミドル・レンジのお買い得な1本であり、また素晴らしいヴィンテージでしたから。
ですが、やはり好みの分かれるローヌのスタイルは抜栓直後はまだまだ若々しすぎて「うーん?」と言った反応でした。こんな場合はやはり先のケアは十分に威力があり・・・・・・・・。ですが、もう少し待っていただければと言うのが本音で、遅すぎはしましたがやはりピークは最後の最後の1杯に甘みが洗練され変化に驚かれるものに。本音では、すでにピークのものをお勧めできれば良いのですが色々な条件がそこには存在いたします。
さて、なぜか彼女はシンデレラ・ワインの代名詞的存在のヴァランドローをセレクトしがちに。先日は’92そして今回は’97。熟成感からしても’92は楽しめるワインであったことは間違えなく。’97はこれまた早いですな。それでも徐所に移ろうモンスターのようなパワフルさの中にエレガントな正しくシンデレラが潜んでおりました。プライスの高騰がシンデレラの所以でしたが流石に良く出来たワインといった印象が見て取れます。
それと蛇足なのですが、シンデレラの勢いは数字的にはやや陰りが見え隠れするこの頃。やっと本来のお値段に落ち着きつつある段階に入って来ております。それでも、良いお値段ではありますが・・・・・・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura