Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

何とか無難なスタート

休み明けの10月のスタートは、何とか格好の付く無難なスタートになりました。今宵は久しぶりのご常連さんやご同業の方々に支えられ。
・Testamatta’00 Bibi Graetz
先日シェフとお伺いした、とあるバーの方が気を使われたのか早めの時間帯に。こんな時横のつながりの心得みたいなものが見えてきます。
ソムリエの資格も持つバーテンダーさんは、まだお試しにはなられていないトスカーナの話題の銘柄を。とは言え’00がファースト・ヴィンテージですが、世間でブレイクしたのはもう3年程前のことだったのでは?
’00は初のものと言うことと、フィレンツェエノテカ・ピンキオーリがこちらを大量に購入された情報も拍車をかけて稀少なものになっておりましたが、この最後の1本は実は蔵出しで。
このころは、あたしの”つぶやき”を頻繁に騒がす「ブルゴーニュの彼女」もイタリアにも眼を向けておられ。彼女がじきじきにグラーツさんのところから購入されたものをいただいたものでした。私自身も’00は自宅セラーに1本ありましたので、彼女には失礼ながらお店で使用させていただきました。
以前はさすがに混ぜ込んで仕上げられたこのワインのまとまりが、すでに感じられよく出来たワインやなーと思っておりましたが、今回はこのワインもご他聞にもれづ少しバランスを崩しバイオリズム的にはお休みにはいりつつ・・・・・・・・・。
ですが、そこはそれでデキャンタージュ後は典型的なブラック・カラント、なめし皮、チョコ、エスプレッソ・コーヒー、ヴァニラ、丁子など多彩なグラン・ヴァンのブケを見せつけておりました。
それにしても、トスカーナの地方では”テスタマッタ”とは「気が狂った」などのニュアンスの言葉らしく芸術性が高いこのワインのエチケットからも際物好きには興味をそそるアイテムではあったのでしょうが、こんなワインが将来どのような酒質でどの様な評価を得ていくのかとても楽しみな存在です。

               Sommelier R.Imamura