Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

大文字の夜

今宵、大文字の夜は例年通りゆっくりと。前半にたまたまお越しになられていた2組のゲストは私共の屋上にて送り火をご覧いただけました。
大きく見えるものの斜めに歪な感じの右大文字と下の部分が障害物の為見えていない”妙”法”船形”でした。シャンパーニュのサーヴィスを楽しみながらの贅沢なひと時であれば幸いです。
そんな今夜も、後半に妙の焼き形のようなお電話が。
「モンラッシェありますか?」と本日の営業をされておられる稀有な存在のホステスさんから。良くある話なのですが、お客様からご所望されたワインの銘柄でも例えばモンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェとは随分と内容と数字が変わってまいります。シャンベルタンとジュヴレ・シャンベルタンもまた然り。
こんな時は、大体トラブルの原因になりますので真意をはっきりとご確認いただきます。再度のお電話は、結局お隣のクラブさんからのご依頼にかわっておりやはりシャサーニュ・モンラッシェになっておりました。
ですが、これは女性イコール、ホステスさんからのお電話で。
数分後には、男性が直接お越しになられリストをご覧のうえ1級畑のシャサーニュではなく、特級畑の
・Chevalier Montrachet’88 Bochard
をお持ちに。シャサーニュの3倍近いプライスのワインですが、女性が購入された場合はこの男性は間違いなくシャサーニュをシュバリエのお値段で飲まれていたことでしょう。
こんな駆け引きも、送り火の夜は繰り返されておりました。

             Sommelier R.Imamura