Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

今更ながら復習を

神話になるほどのワイン「ロマネ・コンティ」今宵の抜栓を控えて、今更ながら復習を・・・・・。わずか1.805ヘクタールのぶどう畑はブルゴーニュ公国の最も傑出したワインで、王族の食卓の飾り。しかも、その由来が歴史の靄に包まれているとあっては、神話的伝説が生まれても不思議ではない。謎に満ち、感覚美にあふれ、すべてを超越した存在。語ろうにも、語り尽くせないこの偉大なワインは、かつての共同代表取締役アンリ・ロッシュの祖父、アンリ・ルロワである。ルロワとエドモン・ゴーダン・ド・ヴィレーヌは、以後生涯の全てをドメーヌに捧げた。これがエシェゾー、グラン・エシェゾー、ロマネ・サンサンヴィヴァン、リッシュブール、ラ・ターシュ、そしてモンラッシェとロマネ・コンティとため息が出るほどの特級畑ばかりを所有するドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティである。そのドメーヌと同じ名を冠するロマネ・コンティは、畑の石垣に石で出来た十字架もたっていたり、ドメーヌ内のいざこざで1992年にはラル−・ビーズ・ルロワが経営権から外れるなど、今も昔も物語の多すぎる特別な存在。さて、今宵のヴィンテージ’76は暑く乾燥した夏に9月の収穫期には酷暑も幾分弱まった大歓迎の当たり年。果実味、エキス分、アルコール分も良く含んだワイン。ただ、タンニンはいささか過剰なようですが・・・・・・。ちなみに、世界的なテイスター、マイケル・ブロードベントさんの1990年9月のコメントは「神々しい華やかさ。ビーツのエーテルドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの、あの比類なきピノの香り。口に含むと、甘くて、口の中が風味でいっぱいになる感じ。しかし、まだ固い。1996年以降に‘満開‘になることだろう。」とここまで、つぶやいたのですが今宵のゲストより電話が。冗談のような話ですが本日はキャンセルに・・・・・・・・。どうやら、はずせないお仕事が。残念ですが来年のお楽しみに・・・・・・・。しかたがないかと・・・・・・・。気を取り直して今宵も楽しみましょう。 Sommelier R.Imamura