Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

生まれ年は‘82

29日の金曜日は、朝から一本のワインを探すことに必死になっておりました。この日は御常連の方にご予約をいただいたのが昨日の0:00頃・・・。ご依頼のワインは
・Chateau Mouton Rothschild‘82
・Chateau Haut Brion‘82
ムートン‘82は手持ちでございましたので問題はオーブリオン‘82。ボルドーのグレートヴィンテージの‘82は本数は多いもののまずプライスがとてもハイプライスです。またこのヴィンテージはポイヤックが望ましく、グラーブのこのシャトーは最もマイナーな五大シャトーでは。結論から言うと、関西圏の有名なワイン専門店はほぼ全てあたってみたのですが、ラトゥールやマルゴーはおもちでも、オーブリオンはどちらさんもお持ちでなかったです。意外な事に大手量販店のディスカウント酒屋さんに一本だけございました。ある意味では管理状態にはとても不安がございましたが、祝日の今日、当日のご利用でしたので、とりあえず手に入れオリが回らないようゆっくりと私共のセラーに落ち着かせてあげました。ボトルの外観の印象はとてもきれいで噴いた形跡もなく、ムートン以上に‘82ヴィンテージは私的にはオーブリオンが飲み頃かと・・・。
実際にテイスティングさせていおただいた印象は、ムートンは前世紀を代表するグレートヴィンテージの一本だけあり、まだまだ硬さを残し、落ち着きつつあるものの、飲み頃とは言えないものでした。
かたやオーブリオンは今まさに飲み頃で、複雑に絡み合うスーボアのエレガントな香りは素性の良さを代弁しており、丸みを帯びた柔らかな味わいは、さすがメドックエリア外のグラーブより、唯一推されたプルミエグランクリュでした。ゲストからもまずご準備できたことに評価が頂け、お味も申し分なく、この日は他にも
ドンペリニヨン‘82
・シャトー ラトゥール‘81
・シャトー ド ファルグ‘85
などこれ以上ない豪遊をしていただきました。
ゲストへの感謝もさることながら、オーブリオンを探すお手伝いをしていただいた二人の酒屋さん、及び私の部下にこの場を借りてお礼申し上げます。

 Sommelier R.imamura