Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ドメーヌ ルイ・ラトゥール

とかく「造り手」を論じたがる「ブルゴーニュ」において、「優良ドメーヌ」の存在は、非常に大きい・・・価格ばかりが先行しがちな「カリスマ的ワインメーカー」も多々あるが、「ネゴシアン」としてワイン販売を営む一方で、名だたる「優良畑」を所有する「グランド・メゾン」も結構多い・・・有名なところでは「ピュリニー・モンラッシェ.フォラティエール」や「ボーヌ.クロ デ ムーシュ」、「マルキ ド ラギッシュ」の“モンラッシェ”を造る“ヨセフ・ドゥルーアン”、「ボーヌ」の有名一級畑を数多く所有する“ルイ・ジャド”、新しいところでは「ルイ・ヴィトン」の所有となった“ブシャール・ペール”や、新進気鋭の“ダニエル・リオン”etc、精力的に「自社畑」を次々と獲得して行く「事業家」が後を絶たない・・・その「有力ネゴシアン」のトップとも言える存在が、押しも押されぬ“ルイ・ラトゥール”・・・北は「シャブリ」から、南は「ボジョレー」の銘酒“ムーラン・ア・ヴァン”まで、あらゆるコミューンを総括する、真の「ブルギニヨン」・・・自社畑の「コルトン・シャルルマーニュ」や「シャヴァリエ・モンラッシェ.レ・ドモワゼル」は、他の造り手を圧倒するほどの「完成度」を誇り、その地のトップとして君臨する・・・。
赤ワインで、彼が持つ希少な自社畑の内の2つの「グランクリュ」、“シャンベルタン '96”と“シャトー・コルトン グランセ '97”を楽しんで頂いた・・・半年前のイメージと違って、両者とも「肉付き」がしっかりと感じられて、「グランクリュ」の「らしさ」を遺憾なく発揮してくれた・・・「シャンベルタン」に至っては「DRC」の持つ、あの液体の重さをも感じさせる「凝縮感」と湧き立つような「芳香」は、「グランクリュ」の真価を余す事無く、表現してくれた・・・。