Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Hommage a Pouline

昨夜は今月でも、異常な程寂しさが募る状況でした。12月はここのところ日割りが祇園街界隈では微妙で、その恩恵に多少なりともの私共でもクリスマスが祝日や日曜日だと動きは読み難いものです。
さて、今宵は祇園のお姉さんのお仕事帰りに照準を定めた男性3名がボルドーを。
・Chateau Mouton Baronnne Philippe’80 Pauillac
私と年は同じなのですが妻帯者でありながらもプロの女性に入れ込んでおられ。こちらもリストの中から選ばれましたが現在はあのムートン所有のダルマイヤックに名を変えて5級を保っております。ムートンのセカンドか?との問いでしたが、終始時計、スーツなどのお召し物のお披露目会をされていたお三方には、少しずつでもワインの楽しさも愛でていかれればと思われました。
当然ですが、かのフィリップ男爵が亡くなられた妻のポーリーヌさんに捧げたオマージュのことなど彼らには、一切興味などあるはづも無く。
ヴィンテージ’80は、作柄は非常に厳しく’80年代の中では’84とどちらが最も厳しいか私自身もよく問われるものなのですが・・・・・・・。
ですが、実際には蔵出しで手に入れられゆっくりとセラーで落ち着き満を持して抜栓されたこのオマージュは活き活きとした果実味が楽しめ、比較的穏やかながらも余韻の高貴さは貴族が作り出す芸術作品を。
それにしても、ボルドー・ワインの価格の高騰に手が出ない現状が続いております、10年前ならいざ知らず1年程でヴィンテージが倍になる物も。来年は仕入れでも苦しむ状況が、予想されます。それを考えれば資金力とストック・ヤードの潤沢な大手さんは羨ましく・・・・・・・・・・・・。

              Sommelier R.Imamura