Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

末広がりの’88

本日のお昼間は、店舗に少しワインを運んでまたほんの少しだけ年末に予定しておりましたが抜栓にはいたらなかった大容量ボトルを持ち帰りました。
絶対に今日は松原から縄手に入ってはいけない!と心に誓っていたのですが、慣れと言いますかお恥ずかしいことにパブロフ犬のようにミニのウインカーを出してしまっており。そして縄手に入った瞬間に頭を抱える、十日戎の通行止めで。いらいらとしながらも、東大路から四条に至り大渋滞の四条通に碧へきしながら花見小路から縄手に。ほんのちょっとだけバックで店舗前に車を付けて。
もう5年以上十日戎には伺っておりませんが、ご利益はお稲荷さんとどちらが有意義なものでしょう?
で昨夜の遺作は
・Gevrey Cambertin’88 Hubert Lignier
12月とは本当に1月の動きは打って変わってなのは毎年のことですが、昨夜も中々動かない展開に正にソムリエならぬウェーターの状態で。待つことも仕事のひとつですし、その間に意味ある準備をしっかりと。
深夜の今年初のお坊さんは、ワイン・チケットのご入金がやや遅れておられますが まま当然ながら毎度支払いはいただけておりますので。
新年初と言うことで、何時ものブルゴーニュのオールドですがヴィンテージは末広がりで如何かな?と。残念ながら才能の有る方が、早い人生を負えられることもしばしば・・・・。
そんなモレ・サン・ドニ村の優良ドメーヌのユベール・リニエ、現状はご多分に漏れずこのドメーヌも分裂を避けることが出来ませんでしたが嘗てのボトルのこの’88は村名ながらも希少な存在です。
もちろん味わいも素晴らしいものであるのですが、やはり’88のこのボトルは些かバイオリズムの波がやや下降中のようで。開けたての酸の硬さは、はっきりと感じられ昨年末に飲み込んでいただけたマルトレイのコルトン’83の最上の評価とは行きませんで。
二口目からの馴染んだ感じられかたに気を取り直す時間もございましたが、残念ながらやはりワインは開けてみなければ解らないもの。言い訳のようにも聞こえてしまいますが、だからこそ日々のテイスティングが問われるもので。まま、一般的には極上のブルゴーニュなのですが・・・・・。
そそ、それからこちらの方々もやはりお正月の芸能人さんのワインの格付けの番組の話題が。だから、僕も毎年意識して見るようにしていますが流石に僕のカウンターでも沢山飲み込んでいただけている訳で。ラトゥール’49とカリフォルニアの現行ヴィンテージが見極められなければ残念で仕方ない!60年の熟成感は、明らかに異なる世界観をその液体の中にエッセンスとして閉じ込めているはずだから・・・・・・・。

                     Sommelier R.Imamura