Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

年越し

明けましておめでとうございます。今年も”ぶどうの蔵”をよろしくお願いいたします。
お正月の元日は、恒例の伏見のお稲荷さんに初詣に。今年は昨年の人ごみを避けるように、10:00頃から動きも取れるような時間帯に。
嬉しいことに今年の御神籤は、久々に大吉を。信じがたいほどの内容で書き込んでありましたが、ままそんな1年になれば嬉しいな。
で昨年の大晦日のこれまた素晴らしい締めくくりのワイン達は
・Echezeaux'86 Emmanuel Rouget
・Grand Cru Blanc de Noir Egly Ouriet
・Chateau Canon’97 St Emilion
・Chambolle Musigny’81 Comte Georges de Vogue
・Corton Clos de la Vigne Au Saint’98 Louis Latour
・Piper Heidsieck Tres Sec’45
それにしても昨年の大晦日とは、大きな違いで。ですが実際には22:00を回るまではデスクワークに勤しむ時間帯ではありましたがお電話での年越しの時間帯のご希望のゲストをお断りすることになった方々には非常に申し訳なく。
昨年も本当にお世話になりました、12月も忘年会でのご利用なども合わせてこの晩も。久々の奥様とのご利用は今月の特集にお好みのドメーヌの希少なボトルがございました。
’85から神様のジャイエの指示を仰ぎながら自身のエチケットでワインを仕込み始めたエマニュエル・ルジェ。そう考えるとこの’86はとても初期の段階のワイン。ヴィンテージ的にはブルゴーニュは白のヴィンテージになりましたが、赤のグラン・クリュは侮れません。上質なコルクの使用は、抜栓にも気持ちが入ります。甘みが濃縮するラズベリー・ムースの綺麗なスタイル。
3年ほど前の大晦日にご利用いただけたスイスからの二組のご夫婦は今宵も前回同様4本を。クリコノイエローラベルからエグリ・ウーリエの上質なブラン・ド・ノワールを。実は前回もこのエグリ・ウーリエを飲まれたのもつぶやきに記載されていました。お好みの造り手のというのは、やはり変わらず心に残るもので。黒葡萄のみを使用する最上のもののひとつでしょう。
リストから見つけていただいた、お買い得なボトルの1本。ヨーロッパで飲むよりもリーズナブルだ!そんな台詞でしたが、味わいもチャーミングなボルドーのスタイルに流れも心地好く。
〆は意外にブルゴーニュでした。先日の’80もそうでしたが、やはり彼らの村名は長命なワインに仕上がっており。繊細にして華やかなシャンボールの熟成、流石の一言ですが晦日にルジェニヴォギュエとは贅沢な。
こちらも年越しの男性陣、シガーの紫煙は店内を支配する香りでしたが個人的には優雅な気分です。コルトンの豊満な果実の味わいにシガーもハイペースに。
〆はもう既に2012年になっておりましたが、ノスタルジー溢れるシャンパーニュとは僕のカウンターらしさで。逆に考えれば新年の発ワインが終戦の年にも当たる’45のピペ。淡い泡が残る黄金色の蜜の味わいは、シャンパーニュの息の長さを。
今年も素晴らしいワインを顧客の皆様にお届けすること心から。
変わらずご愛顧いただけることを心より。

                       Sommelier R.Imamura