Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

これまた DRC

プロヴァンスで悲劇的な事件があったようで。黒トリュフもシーズンで、地元の農夫の方が夜中に山に入っておられた隣町の方をトリュフ泥棒と間違えて射殺してしまったそうです。
特にクリスマス・シーズン、トリュフの取引価格も高騰しているようで中々ナイーヴな問題もあるかもしれません。
で昨夜は臨時営業を貸し切りで今月も
・Gosset Celebris’90
・Romanee Saint Vivant’80 Domaine de la Romanee Conti
特筆に値するのは取りあえずやはりこの2本でした。
クリスマス・イヴ・イヴの昨夜は、天皇誕生日か?微妙な気もいたしますが、まあ比較的ゆっくりとお相手させていただける晩になりましたのでそれはそれで。
久々に仕入れてみましたロシアさんのベルーガキャビア。50gの瓶詰でしたので最近良く使用する、アメリカ産のものよりは倍以上の量が。ただ、価格はやはり高騰を。まま、それでもまだ幾分理解は可能なものですが。
正直、粒の大きさと触感はやはり流石なのですが味わいの余韻に個性が。そう言った意味合いではアメリカ産もまた最近の認知具合も理解出来ます。
完全に熟成のピークにも感じられるゴッセのセレブレス’90。泡は淡い感じにしか上がらないものの、黄金色に輝く色調は正にクリスマスに相応しい1本。上品な味わいの中に蜜のゴージャスな膨らみは、贅沢なシャンパーニュのそれでしょう。
先日の’98のエシェゾーも十二分ではありましたが、残念ながらステージが異なる世界観で。DRCの状態が良いものは、本当にコルクの質も良く抜栓のし甲斐もありますが時間と共にその弾力を蘇らせ贋作ではないであろうその刻印を美しく写し出します。
複雑な香りのレパートリーは、むせ返るほどの妖艶さながらも何時もの彼らの一環するスタイルであることには変わりなく。奇しくものトリュフ・チョコレートの味わいにもまた通ずる味わいにこれまた年末の思い出にも成るであろう1本だった気がいたします。

               Sommelier R.Imamura