Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

千の花束を

大切な顧客のご利用が無くなる、個人的にも親しくさせていただいていた方が急に全く来られなくなるのはやはり自身の責任かと悔い改めておりましたが。ただ、ご連絡で痛風になられていたようで。
記憶にも残るジャック・レイノーのシャトー・ヌフの’78などこちらのドクターのお体が良くなられるのを心より。
で、土曜日のゲストの皆様には非常に申し訳ないのですが日曜日の貸し切りの臨時営業が素晴らしすぎて
・Vouve Clicquot La Grande Dame’88
・Meursault Clos de la Barre’90 Comtes Lafon
・Richebourg’88 Domaine Leroy
・Richebourg’81 Domaine de la Romanee Conti
・Perrier Jouet Belle Epoque Rose’78
顧客の方からのお誘いで、ご接待に成るのでしょうか。三ツ星の千花さんをご馳走いただけ。松茸のお椀と天ぷらが、美味と感じてしまうのは貧乏人でしょうか?極上でしたが。
でこちらでは、後の流れも汲んで熱燗にラフォンのグット・ドール’02を。お料理には良かったかも、ですが確かにラフォンの特別さは’02には薄いかも。
散々、遊んで来られ遅いお時間からの私のカウンターではまずは’88の偉大なマダムが。温度の低さに申し訳なく。
で、このラフォンはやはり’90の偉大さを如実に。柔らかく迫り余韻に薄く張り詰める氷の水面のような非常に伸びやかな余韻が。
ここからがまたまた、またもやのリシュブール。贅沢にもドメーヌ・ルロワにDRCを一気に。悩んでおられましたが、個人的にはDRCが歴然と素晴らしいには解っており。ですが当然ながらどちらも、”千の花束を”のフレーズではありましたが、マダムはやや大地の香りを。かたやDRCはやはり栗のような熟成した非常に卓越したブーケを。
ただ、マダムは2300本でDRCは9100本か。中々プロの方でも。
〆は’78の色調も完全に熟成しきったアネモネ。正に今宵のと言うか今朝を締めくくる、悩ましくも妖艶な輝きと香りに休日出勤の甲斐は有ったというものです。

   Sommelier R.Imamura