Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

Amarone della Valpolicella

本日は微睡の中、ゆっくりと14:00前までベットに沈み込んで。次男の”ご飯だよ”の声に起こされましたが、連日の朝帰りも後半勝負型の営業形態の為か致し方ないかと。
チリの方々の救出は、良いニュースですがワイン界では一時的にもムーブメントを引き起こした自然派ワインの先駆者的な役割のマルセル・ラピエールさんの死去が。ヌーヴォーは色々でしたが確かにモルゴンでは、ピュアばガメイの果実味の抽出具合は綺麗だった印象も。名残のボトルは何本か残されていますが流石にジャイエやレイノーなどのブランド・エリアとは異なるだけに、ここには落ち着いた推移があるのでしょうか?
で、昨夜のイタリアの珠玉は
・Barolo’64 Marchesi di Barolo
・Amarone della Valpolicella Classico Superiore’91 Guiseppe Quintarelli
前半から温習会の合間をぬって気分転換の芸妓さんと飲み友達状態でピュリニーの’90をすすっておりましたが。
中盤には何時ものマダムは、今宵はお互いにやや神妙な感じに為らざるは負えませんでしたがまま多少の行き違いは致し方なかったのでは?終わりよければの極上のワインとお鮨を甘えさせていただいた辺りにB型の典型的な性格が伺えるかもしれません。
’60年代の優良なヴィンテージの’64、確かにガヤの特別な’60年代のボトルに比べると洗練さには欠けるのは否めない。ただ、この時代のノスタルジーをひしひしと感じさせるランシオ香に酸が抜けた甘みはブルゴーニュには近づかないスタイルながらもこちらもポートに。
リストランテ・オルトの谷村君のパスタのお届は、今宵もタイムリーな瞬間で。微妙に緩衝材のような役割でもあったかもしれませんが、アマローネの巨匠のやや熟成したボトルに舌鼓が打てたのであれば。
イタリア語の文字だけが羅列されたエチケットに、心揺さぶらさせられるのは僕だけではなかったでしょう。ましてや’91の辛口のアマローネにはもう中々出会うことすら。
開けたてに感じられるチェリーの凝縮した香りは、期待が膨らみスムーズで何よりもアマーロの名ながらも明らかに果実の芳醇な甘みは陰干し葡萄由来の何とも贅沢な極上の逸品。
ああ、10年後にもう一度再開したい極上の美少女だった。

   Sommelier R.Imamura