Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

それぞれの思惑

本日のお昼は、トライアンフで東山警察に書類の提出に。お近くながらも、やはり幾分の緊張感は独特のものが有られるようで。
その後は月初めの銀行周りを次男と。少しでも外に出たがるのは見ていたら解かるもので。買出しも兼ねた外出は、結局何時もながらのお稲荷さんへの神頼みもコースに含まれました。
で昨夜のワインは
・Bourgogne Rouge’93 Michel Gaunoux
久々の遠方からのムッシュと何時ものマダム。男性と女性が別々にお一人づつでのお越しは、有る様で無い様なそれぞれの思惑もおそらく。
微妙にそそくさとお席を立たれたマダムに”どんな感じでしたでしょうか?”そんな気持ちは強く抱かれましたが・・・・。
ミシェル・ゴヌー、偶にこなれたヴィンテージを放出してくれるながらも中々気難しいマダム。それにしても以前は、失礼ながらもやはりこのブルゴーニュ・ルージュは扱わせていただくことなどきっと・・・・。そんな状況は、オールドの存在に無くなってしまいました。この’93とて、すでに16年前の収穫によるもの。まあ、特にピノノワールの熟成に関しては賛否も色々でしょうが特に個人的な思いはニコラ・ポテルの’70年代のものの美しさに尽きたのですが。当然ながらもルモワスネやルロワなどのネゴシアンも同様で。
そんな今回の彼女の’93はやや酸が高く聳えるものの、ポマールに居を置くドメーヌの印象が見え隠れする十分に肉厚な果実のコンフィチュールを。
こちらも年末にかけてのグラス要員です。

後、今月のお勧めのセールスを。変わらない形でのシャンパーニュブルゴーニュの白と赤が中心です。中でも今回もブルゴーニュの白のクロ・ド・ムーシュ’85とルロワのムルソーペリエールの’73は贅沢な蜂蜜で。
赤では’55のフェヴレイのニュイ・サン・ジョルジュにジュドの幾つかのお買い得、そしてDRC。
最後にボルドーから高嶺の花かもしれませんがシャトー・シュヴァル・ブランの’47。今回はネゴシアンの元詰めながらも、正に世紀のワインの1本。あのメルローの魔術師のミシェル・ロランですら死ぬ前に飲むならば、この1本と言わせしめたカベルネ・フランの精妙な世界観が導き出される’47かと。
残念ながら私も未だ試させていただいたことのない特別な1本です。如何なものでしょうか?    Sommelier R.Imamura