Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ここ数年で最高の1本かも

休日は長男を連れて散髪にトライアンフのエンジンをかけようとした時に雨が少しづつ。むき出しのキャブレターは雨に弱く、またブレーキが無いも同然なこのドラムでは車に乗り換えるのが無難な選択でしょう。
どうもこちらの散髪屋さんには、長いお付き合いではありますが同業者の料理人さんなどもお越しのようで意外なお話の展開になりましたが、ここでも若干意地悪なミシュランさんの話題にはなりましたが。来る訳ないでしょう、私のところには!
さて、先週末の土曜日はもうゴールデン・ウィークの余波が出始めているのでしょうか?恐ろしく・・・・。まあ、そんな寂しさもこの1本が全てを
・Chateauneuf du Pape’76 Chateau Rayas
・Nuits St Georges’64 M.Javouhey
前半に今宵のやる気を全てそぎ落としてもくれるような、おそらくここ数年でも最高の1本かもしれない極上の赤ワインが。
ひょうなことから見つけられた伝説の造り手ジャック・レイノーの70年代のシャトーヌフ・デュパープ。法王のワインですが、おそらくこの時代は、ほとんど評価の対象にも為らないくらいのエリアだったのでは?これもパーカーの良い方での功績でしょうが、この偉大な造り手はその辺のボルドーブルゴーニュでも比較にならないくらいの高額が掲げられてしまいました。
そして彼が亡くなることによって一段と数字は上昇を。
個人的には’96のテイスティングから彼の素晴らしさに気付き、少しづつ集めてまいりましたが’80年代は何本か試しましたが’70年代はこれが初めて。もちろんリストではなく、ローヌ・ラヴァーに真っ先にオファーを差し上げたのですが価格を明確にしないながらも”飲みたい!”そんなお答えを。
正直、最初は彼特有の香りはなりを潜めておりまるでブルゴーニュの熟成のようで。ああ、こんなものなのか。とやや期待を・・。ですが、数分の我慢でしたソムリエ・シリーズのエルミタージュ・グラスからあがる彼だけに感じられるローヌのジビエ臭ながらも妖艶な艶かしいほどの香りが熟成香と相まり。
甘く切ないほどの酸とのバランスの良さに後半の余韻が香りの個性にまた追いかけられ。残念ながら今宵はブルゴーニュもかき消される極上の1本でした。
彼が2本目に開けられたのはアルザスのダイスのピノ・グリで。正解でしょう何も考えたくなく。R