Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

久々に

うーん、やはり月半ばは正念場と言うか我慢比べのような毎晩に。おかげでこのところ読ませていただいているワイン関係の本が随分なペースで。
”世界一高い「ジェファーソン・ボトル」の酔えない事情”という題のものでまあアメリカ大統領にしてアメリカ人初のワイン通と呼ばれるジェファーソンのイニシャルが刻まれた1789年のシャトー・ラフィット・ロートシルトのボトルについてのスキャンダラスな内容で。まあ、オークションにて三千万円くらいの価格がこの1本のボトルの落札価格になり、曰くも含めて贋作の疑いも当然争われる物語に。中々、お勧めです。
さて、そして昨夜は
・Pago Negralada’99 Abadia Retuerta
何か奇遇に昨日お造りした領収書の宛名が同じ企業の方で。一日違いでよろしかったですね。
今宵は久々に上質なスペインの赤を。スペインの北部のカスティーヤ・イ・レオンにてテンプラニーリョから作られる逸品。このアバディア・レテュアルタは設立が’88とまだまだ若い造り手の一つですが、スペインのモダンで上質なワインのほとんどが’90年代の後半から世界的にも評価がやっと上がりだしたものばかりで。唯一と言うかウニコだけは別格でしょうが・・・・・・。
ただ、プレミアム・クラスの銘柄の高騰はスペインにも波及されており個人的な印象としてはピングスなどは2本ぐらいしか扱った記憶がございませんが洗練された味わいにフランスのものにも全くひけなど。
今回のものはそこまではいかないものの、やっと10年の熟成の段階のニュアンスが見えてきており、嘗てスペインのテンプラニーリョに抱いていたしなやかながらも余韻に力の無く纏まりに欠けるものとは比較にならない上質なものに。
今宵、海外からお越しのスペインでの生活を経験されたムッシュのセレクトにも納得の皆様でした。
さて、週末は読書が出来ない晩になることを。

            Sommelier R.Imamura