Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

穏やかさも日替わりで

前日のグランヴァン攻勢を思えば日替わりのように訪れる静けさは大きなギャップでしょう。まあ、その分おかげで本日はスポーツジムに通えましたが。
・Chateau Les Carmes Haut Brion’94 Graves
静けさの木曜日を少し華やぎに変えてくれるのは、やはりあの芸妓さんの登場からで。彼女達の業界も少なからずの影響は受けておられるでしょうがそんな素振りもお見せになられない辺りが流石かと。まあ、私に至っては皆様男性陣はお互いの現状についても若干ながらは興味があられるでしょうのでお話の切り口には為りますが。
さて、今宵のムッシュはいつもより少しお早い時間で久しぶりのご来店をシガーとグラーヴの稀少な1本にて。
いつもながらのグラスでのお相手もそんな経済観念と経営理念の幾分固めのお話にボトルを飲み干す形に。
オーブリオン、カルムがつきますがこれはこれでまた稀少な銘柄かと年産2万本ほどですのでグラーヴ・エリアとしてはこのサイズの造り手もおられるでしょうが、ボルドーとしての括りではかなり少ないほうで。そんな中でもパーカーさんの記述からも’70年代の前半までは彼も知らないシャトーであり、偶々見つけた’59のマグナムの印象が鮮烈だったようでその後探してもヨーロッパ圏での割り当てがほとんどのこのシャトーには全く出会えなかったそうです。
そんな銘柄が偶然にも複数本インデントながら手に入り、しかもグラスで使ってしまうあたりがワインの無常なところでしょうがお楽しみいただけるのであれば。
やや、割合としてカベルネ・フランの比率を高くし味わいに膨らみとハービシャスなアロマを添えるエキゾチックなスタイル。’94はそこに一段としなやかさを感じさせるヴィンテージの熟成を。力強いコヒーバの香りに押されながらもシグロ1のモダンな味わいがバランスを整え、大人の時間を演出するこれもまた極上のマリアージュかと。

             Sommelier R.Imamura