Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

この辺りが本質かと

ああ、何とも落ち着き払った昨夜ながらもこんな流れでしたら良しとしましょう。
・Gevrey Chambertin 1er’96 Des Varoilles
・Beaune Graves Vigne de L’Enfant Jesus’90 Bouchard Pere & Fils
・Hermitage’83 E.Guigal
・Chateau d’Yquem’81 Lur Saluce
グラス・ワインで十分とおっしゃられながらも結局はボトルに為ってしまう。それは私のせいかもしれませんがお飲みなのもまた事実。グラスとて熟成した上質な造り手のヴァロワイユ、しかもプルミエの味わいはやはり中々のもの。失礼ながらもこの後お姉さんのお店にて飲み込まれるものとはまた世界観を異とするものなのは十二分に。肉付の良いジュヴレの本質をこのボトルに。
後の3本はお客様と伴われたムッシュは男性陣にて。最初は少し食事をされながらのブルゴーニュ。選択権はどうやら私に委ねられていたようですが、そうなればまあベルベットの如くしなやかな果実味のキリストの子を。本来は’90年代中ごろからの変革者ですが偉大な’90はさすがにスルリと喉を流れ染み渡る余韻に高貴さを。まあ、序章に過ぎない恐ろしさも。
2本目はひょんなことからのお一人のマダムのかなり久しぶりのご来店に巻き込むが如く。選択権をマダムに委ねて正解でしたヴィンテージは残念なニア・ミスでしたが銘柄をエルミタージュとはさすがに嘘のような偶然も。ギガルの’83は以前のテイスティングでもアプリコットのドライ・フルーツのニュアンスを表現しておりジャック・レイノーとはまた異なる正統派のローヌの香りを。妖艶さよりもエレガンスが感じ取れる、誰もが認めるトップ・ドメーヌ。
〆はヴィンテージが。この時点で実は私、シガーを既に2本燻らせてしまっており。流れ上また個人的な欲望上、最上の貴腐を。偶然とは作為的な狙いの上にも委ねられる感覚も。イケムのフルは’81しか手持ちが。ハーフでも’81がございましたので、逃げ切れない恐ろしさもございますが甘美な最高峰はダビドフの2番に寄り添いながら極上のパパイヤの蜂蜜漬けのように。うーん、十分に酔いました。そんな時にはまだ終われない後半のゲストが・・・・・・・・。

             Sommelier R.Imamura