意外な展開のこの週頭、お盆の影響に例年は苦しみを感じているのですが昨夜も中盤からそれなりに。
・Clos du Marques’94 Saint Julien
・Chateau Calon Segur’90 St Estephe
・Chateau Dauzac’86 Margaux
・Vignarey Barbera d’Alba’86 Gaja
スーパー・セカンドのラス・カーズの仕込むセカンド・ワインのクロ・ド・マルキは、評価通りの中々の品質をほぼ全てのヴィンテージで。’94とは言えまだまだ最初の酸の当たりがシャープに感じられますが中盤からのほろ苦さに溶け込む甘みは、流石バランス身上のサンジュリアン。お隣のラランドとはスタイルが有る意味同様にも感じられますが好みははっきりと。
うーん、このところ”高い、高い”とおっしゃられながらも素晴らしいワインをお飲みいただく機会がこちらのムッシュも何故か。前夜の’79に続き今宵は極上のヴィンテージ’90。いつもながら’90のトリュフ・チョコのような味わいにはサンテステフらしさを感じずにはいられません。おつれにマダムは遅れて来られましたがデキャンタージュ後に立てられたボトルのエチケットをご覧になられ”ラブリー”とおっしゃられるところなどは私からしても愛らしく。
お一人でのご来店のマダムには、お互いではありますがお隣に座られる男性陣のお人柄を考慮した上にて失礼ながら巻き込むような状況も。結果そんなことがグラスをボトルに変えてしまう形に。ですから最初からいつもとは異なる世界観の銘柄を。もちろん常識的な範囲ですが、’86のドーザックはマルゴーらしい洗練された高貴なスタイルが熟成感と相まり。意外な形でビジネスに発展されそうなお三方の会話は少しだけセレブ感がありましたが。
後半の何時もの皆様は飲めない方が中心でしたが、やはり社長だけは最終にはムートンのマールまで。ブラインドでご所望でしたがここまでひねりは必要なかったかも。貴重なガヤの廃盤になったヴィーニャ・レイ、バルベーラでも造り手と熟成でブルゴーニュやローヌ、そしてバルバレスコにも劣らない優雅な世界感を齎す特筆に値するピエモンテ。
ワインの繋ぐ皆様の関係は、素敵なもので良い意味でお客様がお客様を。ありがとうございます。
Sommelier R.Imamura