Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ここからが長く

週末の金曜日、お盆休みが見え隠れし琵琶湖の花火大会の影響も考慮しておりましたが実際はまっとうな形のカップルの方々の少なさに影響もどうなんでしょう。事実花街の流れの芸妓さんのお越しはあるものの、やはり大半は男性陣で埋め尽くされてしまうカウンターでした。
・Gevrey Chambertin Lavaux St Jacques’86 Jean Philippe Marchand
・Chateau Clinet’64 Pomerol
何故、ご常連さんの男性方の特にお一人でのご利用が多いのか?理由も色々でしょうがひとつの要因としてとても個性的なカウンターに掛けられるゲストの個性にもあるのかと。
昨夜も後半もう終わりかな?と思っていたあたりから実は本番が待ちかまえており。祇園街でも歯科医Kで通じる方に始まり、若くして社長と呼ばれるムッシュからフランス人の先生、そしてフランス帰りの神経外科医のドクターと中々濃い布陣に唯一女性を伴われていた歯科医Kの離脱後からが正に社長が言われるとおり”ここからが長い”結局5:00ごろには落ち着きましたが私自身もこのような時間が実際は楽しみで。
ラヴォー・サンジャック、響きだけでも高貴な印象が感じられるプルミエ・クリュ。造り手の名は穏やかなれど気が付いた辺りから素晴らしく甘い芳香を。酸の当たりが美しく果実の甘みに溶け込む。これこそがブルゴーニュに求めるフィネスなのでしょう、実際は素敵な女性と二人で時間を掛けたい上質な1本。
男性だけの夜半過ぎには贅沢すぎるポムロールの今でこそスター的な存在のクリネ。ただ、この’64は以前の印象もすこぶる上質で右岸のリクエストには十分過ぎる位の品質を。コルクの状態も素晴らしく残り5mmは残してしまいましたがフランス人の先生曰くプルーンだと。その通りで甘く熟れた果実の味わいにミキ・プルーンの加熱されたニュアンスが40年の時の経過と共に見て取れ。後半は神経外科のドクターも離脱され朝の白けた明るさが見え始める頃にお開きに。ひょんな出会いで気が合われたお二人はまたどちらかヘ。次回は必ず私もお付き合いをお約束いたします。昨夜はお昼からややバタバタとしましたので・・・・・・・。

            Sommelier R.Imamura