Budounokura’s blog ソムリエの つぶやき

京都 祇園のオールド ヴィンテージ ワインバー 店主のソムリエの 日々の つぶやき です!

ブルゴーニュ・ルージュ

月末の週末のブレーキに不安が募る昨夜でした。少なからずのご常連さんのお越しに心穏やかながらも期待は空回りかと。
・Bourgogne Pinot Noir’78’76 Nicolas Potel
ブルゴーニュ・ルージュ、生意気ながらも数年前まではほとんどテイスティングすることすらないような気持ちのカテゴリーのものでした。事実、ワイン・バーではせめて村名クラスのワインぐらいはお楽しみいただきたい!そんなエゴにも圧されて扱うことはまったく。ですが、ここ数年のブルゴーニュにも起きた価格の高騰とそして何よりも素晴らしく熟成を経たジェネリックに魔から鱗のものが幾つか。実際にグラスでは’05のミシェル・グロやトープノ・メルムなどの素晴らしいものも試され。ブルゴーニュ・ブランではエティエンヌ・ソゼの’93など興味深いものも。
そして最大の要因はやはりこのニコラ・ポテルのセレクション・シリーズのオールドの素晴らしさに、可能な限りの購入を検討したものです。残念ながら数ケースのストックももう数本の在庫に為ってしまいましたが。
昨夜は出入りのワイン商の若い方のご利用に、気前良くお互いの勉強も兼ね。’78産まれの彼にも経験も含めてこの染み渡る果実の甘みと繊細でエレガントな酸の上質さに’78と言うヴィンテージの美しさを改めて。
偶然ながら昨夜をお別れの会になされておられた方々のリクエストもブルゴーニュでしたので。こちらも偶然ながらマダムのお生まれ年の’76が出されたことにも何かの偶然を感じておられましたが。深くではないのですが、正直何となくはソムリエとしてはそんな数字の観念は意図してはおりましたが。相性が良い方と言うのは意外にもそんな偶然が積み重なりお互いの気持ちが伝わるものかと。
’76は確かに’78に比べると余韻の酸に幾分のビターなニュアンスが現れるもののピノノワールの伸びやかな甘みはここにも十分に表現されるこちらも官能美を。また、何かの機会に皆様で賑やかな会が持たれれば幸いですが。
最終はレミィのムッシュが。鰻割烹のオーナーさんは流石に昨日はお忙しくされたようでお疲れは貯まられていたようで。ゆっくりとコヒーバのロブストを二人で燻らせていたのですが、目処の見えた私に他所でのお誘いを。お近くのバーにて朝方までお付き合いさせていただき。非常に心許せる晴れやかな気分ながら朝日が眩しく。R